ミドさんのブログ

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世界おもしろ昔のはなし(59)(ベトナム調査団)

在比日本人会 

 在比日本人は全て日本人会に所属する。これは、どこの国で一緒である。日本人会には、会社として所属したり、個人で所属したりするが、当然だが年会費の納入が必要となる。その見返りではないが、日本人会として様々な年間事業を運営している。日本人学校を始め、日本人診療所などのなくてはならない施設の運営、日本人会盆踊り、ソフトボール大会、といった、リクリエーション、そして日本人会主催の講演会などもある。更には、会員名簿の発行、機関誌の発行等もある。

 

ベトナム調査団の一員に 

 組織としては、日本人会会頭を始め、理事や色々な役職がある。また、今や、そういった年間行事の一つになった、海外会社の現状視察といったものもあった。その視察団の一員として、この年、二〇〇九年2月(帰任の年)、ベトナムへ3泊4日の視察に出掛けることになった。

 そうなった経緯は、日本人会理事になっていた、グループ会社の現地社長から、日本人会でメンバーを探しているが、行きませんか、というお誘いを受けたのがきっかけだった。その前の年は、確かタイへの派遣団だった。

 

調査団の構成

 派遣団の構成は、まず、会頭、副会頭を始めとする、日本人会の幹部である。これらの人達は、どこの国でも同じだが、商社の現地法人社長が順番で役職に付いていた。そして、日本政府からお金を頂き派遣されることから、JETRO(ジェトロ)フィリピンの2名。これらの人々は、技術系ではなく全て事務系の人達で、しかも製造会社経営・運営に関係ない人達であった。

 そこで、ベトナムの製造会社の視察に出掛けるのであるから、フィリピンの製造会社の社長も入れようということになったらしい。そこで、フィリピンの製造会社を代表して私と更にソフト会社を代表しての社長が選ばれ、総勢8人の調査団だった。

 

派遣費用

 私は、自分の費用や自社の費用で行かなければならないというなら、行かないと言っておいたが、結局連絡が来たのは、航空運賃と宿泊代はJETROから費用を出す。更に、滞在中の日当も僅かではあるが、出るという好条件であった。流石、国から費用の出る行事である。二つ返事で行く事に決め、社内は勿論のこと日本サイドにも了解を取り付けた。

 私たちの企業側二名は費用を出して貰えたが、商社の社長たちの日本人会幹部は、一部費用は自腹だったらしい。そういった意味で特別待遇で行くことが出来たのである。

 

調査団の目的

 ベトナムの製造各社の進出状況、政府関係者の海外企業進出への考え方、日本政府関係者のベトナムへの対応状況、更には、進出企業の運営状況等の調査の為の派遣だった。場所は、ハノイ近郊の工業団地視察であるので、ハノイにあるベトナム政府関連組織等も対象になった。一銭も掛らずに、こうした現状を見て来られたのである。これも、グループ会社連絡会会長をお引き受けした余禄であったのだろう。

 

 こうして、2月22日、総勢8名の派遣団はハノイに向けて出発したのである。8名もいたが、製造会社代表としては、私一人だった。暫くぶりに緊張と責任感が湧いた。

    (つづく、・・・)