ミドさんのブログ

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世界おもしろ昔のはなし(67)

いろいろなフィリピンでの生活について述べている。今日は、マッサージだ。

 

マッサージの種類

 フィリピンでのマッサージには、本当に色々な種類、お店があるが、簡単に触れてみたいと思う。

いかがわしいマッサージ店は、幾らでもあるが、これらは論外としても、まともなマッサージが色々あるのだ。全身マッサージから始まり、風呂付マッサージ、アロママッサージ、足つぼマッサージ、タイ式マッサージ、フットマッサージ、ともかく書き出したら切りがない。似たり寄ったりのものもあるが、微妙に、各店で異なるのである。当然?ながら、マッサージをしてくれる人は、若い女性が圧倒的であり、当然ながら殿方が喜ぶという寸法だ。勿論、ベテランの女性も中にはいる。

 

フィリピン人の職業

 話はそれるが、フィリピン女性は働き者であり、楽天的だ。一般女性の場合、デパート店員、工場従業員等で一生働き通す、所謂、真面目で普通の人生を送る。一方、家庭が貧困で、学校も満足に行けない人は、カラオケ店やマッサージ店で働き、未亡人などの場合は、ゴルフのキャデイ等をして比較的若い時期を過ごし、その後は、メイド等をして一生を終るようだ。従って、どうしても生活が出来ない人や、少しでも裕福な生活を夢見る女性は、より給与が高い職業を目指すが、労働力が豊富で職がないフィリピンでは、日本を始め、中近東、アメリカ、カナダ、香港などに出稼ぎで出掛けることになる。職業も雑多である。会社事務員もいれば、看護婦、メイド等もある。フィリピンで医者をやっていたのに、海外で医師免許が取れず看護士をやるなんていう人もいる。ともかく、フィリピン人は、生活の為には貪欲である。しかも自分の為ではなく、家族、一族郎党の為に海外で働くのである。

 

接待コース、娯楽

 マッサージの中でもフットマッサージと言われるものは、手軽で安く、一際人気があった。出張者が来比すると、お風呂付のフットマッサージに連れて行き、それから、レストラン、好きな人は更に、カラオケというコースを辿った。これが、フィリピンに於ける、出張者の接待コースでもあった。

 ゴルフに行けば、帰りにフットマッサージをして自宅に戻るというのが、殆どの日本人駐在員の休日の過ごし方になっていた。それ程駐在員には、日常生活に溶け込んだ一般的な娯楽だったのだ。金額は、500ペソ(1000円)前後であるが、これもピンキリで、300ペソ位から800ペソ位まではあったと思う。それ程手軽で、また、気持ちの良いものなのだ。と同時に、ゴルフ、マッサージ、それ位しか楽しみが無かったというのも確かである。

 

マッサージの内容

 まず店に入ると、椅子の置いてある小さな待合室があり、そこで待っていると順番を呼ばれ、どんなコースが良いか聞かれる。30分コース、60分コース、90分コース、中には2時間コースなどなど時間の長さと、更に、全身か、足だけかなど聞かれ治療室に入る。治療室と言っても、フットマッサージの場合は、豪華ではないが、リクライニング式のソファーと足を投げ出しておく台(オットマン)が置いてある。店の規模によって違うが、そういったソファーが10脚程度置いてあり、指定されたところに座ると、女性が、足を温めマッサージするタライ状の容器にお湯を入れて持って来る。まず、女性は、(治療室に入る前に靴を脱いでいるが)靴下を脱がせ、ズボンの足裾をたくしあげ、暖かい濡れタオルで足をふいてくれる。男は、これで既に気持ち良くなる。その後、この容器の中に足を入れてしばし待つ(5分程度)。次に、女性がタオルやツボを押す道具などが入った洗面器のようなものを持って来て、足を揉み始める。基本は、足首から下の部分のマッサージだが、膝から下のふくらはぎなどもやってくれ、更に、終わりには申し訳程度に肩も揉んでくれるお店もある。

 

癒しのマッサージ

 ゴルフや仕事で疲れた時など、マッサージで疲れを取るというより、こういった若い女性が甲斐甲斐しく、自分の為に、足などを揉んでいる姿にホッとさせられ、癒しを感じるのである。もっとも、良いマッサージに行けば、本当に筋肉痛などが治るが、一般的には、そういったマッサージ店は少なく、癒し系のマッサージが殆どだった。こういったマッサージ店では、マッサージをしてくれる女性とは一切話はせず無言である。というのも、他の客も同じ治療室にいることから迷惑になるので、無言が決まりなのだ。帰りに、チップを上手下手、気持ち良い良くないに応じて、50ペソから100ペソ程度置いて、店を後にするのである。こうしたお店には、日本人駐在員の奥様もよく来ていた。若い奥様からお年を召した奥様までである。不思議な事に、こういったマッサージ店に出入りするのは、外国人では、殆どが日本人なのだ。米国人などの駐在員もフィリピンには多く駐在した筈だが、日本人以外の外国人を見掛けた事は無かった。マッサージ好きは、日本人の特徴のようである。

     (つづく、・・・)