ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

世界おもしろ昔のはなし(68)

 前回、マッサージについて書いた。残りの風呂付マッサージとカラオケについて書く。

 

風呂付マッサージ

 日本で言う、日帰り温泉みたいなのもあった。これは、1000ペソとか1200ペソとかを払うと、風呂付マッサージ(全身と足)も出来て、しかも鍋料理を食べ放題という、食事付き風呂付マッサージなのである。もっとも、鍋料理と言っても、そんな高級なものではなく、豚バラ肉や野菜、肉団子とか魚団子などが置いてあり、席に座ると、係員が来て、スープ入り鍋をカセットフーに載せて行くので、後は、こうした食材を自分で取ってきて、鍋に入れて煮て食べるのである。当然ながら、ご飯や、麺などもセルフサービスで置いてあった。また、マッサージ部屋に入ると、男と女のマッサージをする人が待機していて、テレビ付きの椅子に座らされ、テレビを見ながら30分や1時間のマッサージを受ける。こういったお店は、韓国人が経営している例が多かったと聞く。

 

マッサージ天国のフィリピン

 ともかく、フィリピンではマッサージ天国で、これ程充実した、色々な種類があるのを他には知らない。赴任中、タイに出張に行ったことがある。ここでも、現地の駐在員に案内してもらった事があるが、フィリピンと50歩100歩だった。

 日本人駐在員の間では、「マッサージに行く?」と言うのが、ゴルフや食事が終ったあとの挨拶みたいなものだった。男の場合、話をする会話する楽しみより、黙っていても足を揉んでくれるという感覚が良く、出入りするというのが多いようで、疲れを取るという要素より、まさしく、ストレス解消の何ものでもなかった。

 話はそれるが、4日間連続でゴルフをした事がある。日本と違いカートは無いので、18ホール全て歩きでのゴルフで4日間である。プロがそうであるので、素人の我々が出来るかどうか試してみたのだ。この足つぼマッサージのお陰で何とか4日間プレーすることが出来た。マッサージ効果は薄いと言っても、それなりの効果はあったようだ。

 

光り輝くカラオケ

 カラオケは、現地では、「KARAOKE」と言う看板が出ているので分かる。更に、夜になれば煌々と電飾で飾ってあり、中の音楽が外まで漏れてくるのですぐ分かる。こういった建物の外観からは、日本で想像するいかがわしい、危険なイメージがあるが、私が行った日本人が一般的に行くカラオケにはそんな所はなかった。

 こういったカラオケ店は、マニラ首都圏でも、数か所に固まって存在し、・・・通りと言えば、カラオケ街という風に相場が決まっていた。赴任した当初は、面白半分、興味半分で良く食事帰りに出掛けたものだが、2年目以降は、出張者が来た時位しか行かなくなった。更に、3年目以降は、出張者が来て行きたい、と言う場合でも、余程、上の人が来ない限りは、私は、若い駐在員に任せて行かなくなっていた。

 

カラオケ店のホステス

 理由は簡単。バカバカしくて行く気にならなくなった、と言うのが実情である。段々実態を分かってくると、ホステスが可哀そうになってきたというのも手伝っていた。彼女たちの給料は、半分基本給、半分歩合制というようであったらしい。5000ペソ程度は、固定給(月給)として貰い、後は、お客にドリンク一杯飲ませたら、幾ら、延長まで持って行ったら幾ら、ボトルを入れさせれば幾ら、カラオケ一曲歌わせれば幾ら、と言うように事細かに彼女たちへの手当てが決まっていた。それでも、固定給とこれら手当を合わせて1万ペソを稼げる子もいれば、人気ホステスは、3万ペソも稼ぐ子もいたようだ。一般的には、平均1万2,3千ペソ位のようだった。通常の会社なら課長位が貰う給与である。しかし、稼げない、馴染みのお客がいないホステスなどは、定額給与しか貰えない場合もあったようで、月の生活費にギリギリの金額である。彼女たちのドレスや靴は自前であるから、給与はそのまま使える金額ではないので、更に、苦しいようだ。

 

ホステスのドレス

 一度、このホステスについて、洋服を買いにつきあったことがあった。あの煌びやかなドレスはいくら位するのだろうかと興味があったからである。こうしたドレス専門店が立ち並ぶ商店街がある。そして、金額を見て驚いた。一桁安い金額だった。考えてみれば分かるが、ホステスの給料でそんな高いドレスは買えないのが当然である。

 

場末のカラオケ店

 歩合制だから、顧客が多いカラオケ店では給与が高くなるが、閑古鳥が鳴くようなカラオケ店は、給与は少なくなり、若い綺麗なホステスは、高くて忙しいカラオケ店に勤め、年増(と言っても20代後半だが)のホステスは、余り人気のない店に集まるようになった。当然の結果である。

 しかし、我々年配者は、これでも十分に楽しめた。このようなお店は、カラオケ街まで足を延ばさなくても、食事をした店の近くにもあった。

      (次回も、カラオケの話題がつづく、・・・)