ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

全国の石に触りたい!

 面白い番組に遭遇した。民放はあまり見ないことにしているが、たまたま視聴した民放。

 

小学生の自由研究

 小学生の夏休みの自由研究の話。小学4年生の、”全国の石に触ってみたい” という欲望から始まり、「全国 石の図鑑」を作ったという話である。子供からこの希望を聞いたお母さんが、また、素晴らしかった。夏休みに、全国の石集めに、旅行するにはお金もかかるし、今はコロナだし、と考え「無理だ」と思ったそうだ。そこで、閃いたものがあった。「そうだ! SNSを活用しよう!」 このアイデアを聞いた中学生の娘は、そんなことしたら、誹謗中傷の餌食になる、と否定的な意見を述べたそうだ。

 

お母さんの協力

 そこでお母さんは考えたが、ともかくやってみよう、だった。子供の思いやそのいきさつをネットに託し、発信してみた。子どもが図書館から借りてきた、全国の有名な石のある場所を示した地図もあった。その地図も添付し送信した。全国から続々、石が集まってきた。その中には、石すら採集してはいけない場所も含まれていた。そうした場所は、子どもに各自治体に電話を掛けさせ、調べ上げさせた。

 

毎日届く郵便物

 毎日届く、郵便局や宅急便の荷物、配達員も不思議がった。でも、理由が分かると、配達員もみんなが「石が届いたよ!」と連日届けてくれたそうである。そうして、集まった石をベースに、全国の地図を書き、その場所場所の石を分かるように表示した。そうして、夏休みが終わる頃にやっと、「石の図鑑」が完成した。映像で見ても、素晴らしい成果だった。

 

子どもの教育

 でも、小学生の葛藤はこれでは終わらなかった。石を送ってくれた方々に出来上がった図鑑の写真と共に、お礼をしたため、礼状を送ったそうである。何度も挫折しそうになる子どもに、全国の人が協力してくれたのを無駄にするの、とお母さんは励ました。

 ここまで見ていて、なるほど、子ども教育というのは、こうしてやるものか、と70歳を過ぎて教えられた気がした。そういえば、うちの子供たちに、こんな教え方したことなかったなー、と反省しかりである。

 

子ども教育の今昔

 すっかり忘れたが、我々が小学生の頃は、夏休みの終わる頃の8月20日を過ぎたあたりから、宿題のラストスパートだった。もちろん、自由研究などという宿題もなかった。毎日、野山を駆け回り、遊びほうけていた。それが子どもだった。しかし、今は違う。小学生が、親の助けを借りながら「・・・研究」をする時代である。

 でも、我々の子供時代は、親が、自由に遊ばせてくれた。自分の興味があるものを、ある意味、親に黙ってやっていた。これが自由研究に相当するものかもしれない。誰に邪魔されることもなく、自分で考え、いろいろやった。

 

教育要素って?

 大人になってから何が重要かということだろう。もちろん、発想力もあろう。そして最後までやり通す、ということだってある。諦めを覚えることだって重要だ。動植物や石や川、山などの自然に感謝することも重要だろう。最後に、協力してくれた人たちへの感謝の気持ちも大切な要素だと思う。こうしたことを、形は違えども自由研究や自由な遊びから学んでいく、ということかもしれない。

       (つづく、・・・)