ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

フィリピンの魅力(3.バスはいつ来る?)

井の中の蛙島国根性

 前回、他のアジア諸国と比較した場合、日本は何でも進んでいるように日本人は思うものだが、フィリピンなどの携帯電話事情などは、余程日本より進んでいると書いた。アジアばかりでなく、世界の事情もよく考えた方がいい。最近では、日本の科学の進歩もそれほど世界で有名ではなくなってきている。今は、情報化社会。何でも、ネットで調べられる時代だ。

 

時間の違い

 この話は、「サラマッポ」に書いた内容だ。

フィリピン従業員一人一人の腕時計の時間が違った、という話である。日本人の場合、携帯電話のせいで、最近は腕時計を持たない人も多いが、その腕時計の時間は、100人いたら100人共に、せいぜい違っても1分前後だろう。ところがフィリピンの場合、5分や10分違うのは、いわば、「常識の範囲内」である。

 

時間を守る常識

 日本人は、決められた時間に遅れると「常識外れ」「教育がなっていない」「どんな教育を受けてきた」、挙句の果てに、「時間を守らないと、周りの人に迷惑を掛けるんですよ」などと、ウンチクを語られる有様である。「『人に迷惑を掛ける』ことを極端に避ける」ことを子どもの頃から、幼児教育としてされてきた。そして、最近では、新型コロナの感染を防ぐ目的で、三密などと言われ、年配の方々は「人に迷惑を掛けない」ために、努力をする一方、若者たちは、羽目を外す人たちも一杯いる。そういう人たちを見て、眉を寄せる。これは、代々、みんなが経験してきたことで、今、年寄と言われている人たちだって、若い時は同様だったのである。

 

運行表のない小型乗り合いバス(ジープニー)

 話が大分それた。フィリピンには、世界に冠たる「ジープニー」という、かってのジープを改造し、小型バスのようにした乗り物がある。座席が左右に計10人位座れ、立ったお客も入れると、20人位が乗れる。私のように背丈が170cm以上あると、頭がつかえ、頭を常時曲げて立っているような車高の低い小型バスである。幸いなことに、フィリピン人の多くは小さいので、この高さで何の支障もない。このバスには、時刻表はない。通りすがりのジープニーを手を挙げて止め、乗り込むのである。更にびっくりなのは、行き先も我々のような無案内な外国人には全く分からない。

 

大型遠距離バスの時刻表

 ジープニーばかりではない。長距離バスにも時刻表なるものがないのだ。夕方の6時位にどこどこを出発するらしい、という話だけが行きかって、それだけで始発点に行って乗り込むのである。従って、フィリピンでは、一人でじっとしていては、どこへも行けなければ、何も分からないままなのである。かと言って、聞いた時間に行ってみてバスがなかったら、日本のように、「なぜ時間通りにバスが出ない!」というクレームを出すような「非常識な人」はいない。

 

良く話すフィリピン人

 フィリピンの人たちは、お互いが良く話す。風の便りとはよく言うが、風よりも早く情報が流れる。そして、時間が違ったら違ったで、くよくよしない。大らかなのである。人種的に見て、アジア諸国は殆どが仏教徒であるが、殆どのフィリピン人はキリスト教徒であるように、中南米からの影響を大きく受けている。だからラテン系なのではないかと思っている。

 

楽しいことが大好きなフィリピン人

 フィリピン人は、よく、インタティンメントが得意であると言われる。今まで「おとなしい」女性だと思っていたら、みんなの前で突然ダンスを披露したりするのには、しょっちゅうビックリさせられものた。日本で言う、「おとなしい」とか「おしとやか」と言った言葉とは全く次元が違うのである。5分、10分の違いでは、くよくよしないのだ。

 

 こんな国で、のんびり余生をなんて考えてみませんか?

     (つづく、・・・)