ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

技能実習生に助けられる日本社会

円高

 円高である。つい先日まで109円などと言っていたのが嘘のようで、130円を超えた、越えないの話をしている。先日、小学生を相手に、円高の話をしたばかりだ。20円も違ったら、2割は違うので、2万円が1万6千円の価値しかなくなるということである。日本で暮らし、日本で生計を立ている我々にはお金の価値の実感がないが、外国製品の値上げという形で跳ね返り、そこで円高を思い知らされる。

 

増え続ける技能実習

 もう10年近く、技能実習生にボランテアで日本語を教えている。彼らにとって、円高は切実な問題である。今朝、実情をマスコミで報道していた。

技能実習生の受け入れ状況推移

 マスコミでは最新のデータを紹介していたが、ネットで探したが見当たらず、いささか古いデータで恐縮である。

  ・技能実習生の数は増え続けている。

  ・ここ2,3年増加率が減少している

     (最新情報がないので、上記グラフに現れない)

このポイントを報道していた。コロナの影響もあるかもしれないし、円高の影響もあるかもしれない。

 今、教えている人はベトナム人だが、ここ数年、中国人を追い越してベトナム人が多くなっているのは、実際に教えている現場としても実感できる。

 

日本で、出稼ぐ外国人

 2,3日前に教えた実習生は、21歳の青年は、電機メーカー、32歳の若者は、農業関係やらいろいろの仕事を転々として、日本に技能実習生としてやってきた。マスコミの報道でもそうだったが、母国と日本での給与差があるから、日本にやってきて働き、母国に仕送りをする。円高が続くと、そのメリットが少なくなり、日本への技能実習生の数が減ってくる。

 

外国人を必要とする現場

 今、教えているベトナムの人たちの日本での現場は、部品製造、建築、農業などである。こうした業務の会社は、貴重な労働力として雇い入れていることも、またしかりである。中には、本来の目的である「技能実習」を目指すものもいるが、殆どが、出稼ぎ労働者と同じ感覚のようだ。3年の技能実習が終われば、特殊技能の資格を取り、より高い給与の職種へと移り、更に、5年出稼ぎ労働をするのである。

 建前と本音が行き交う日本社会。そういう決まりを作るのがうまい官僚。先日の知床での遭難事故も一緒だ。検査の決まりがあっても、役に立つ機能を発揮しない。官僚の行き着く職場としての検査組織。

 

外国人の若い労働力を必要とする日本社会

 そろそろ、本音の決まりがあっても良さそうに思うがどうだろう。日本社会が若い労働力を必要としている。また、彼らがいないければ、日本社会が成り立たない。彼らに感謝しながら、日本で働いて頂く決まりに出来ないものだろうかと、日本語を教えながら毎度考えることだ。

 昨日だったか、ベトナム人相手の事件が起きた。日本人とベトナム人との間に人種差別的な感覚があるらしい。ベトナム人をいじめている輩(やから)も、いずれそうした外国人の働き手に助けてもらうことになるというのにである。

 お目出度い人たちである。