ミドさんのブログ

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安倍元首相、倒れる!

安倍元首相、倒れる!

 安倍元首相が、参議院選の地方遊説・応援演説中に奈良で、暴漢に襲われ、凶弾に倒れ亡くなった。その直後のニュースをずっと眺めて視てしまった。各党の代表と言われる与野党の政治家が、次から次へと現れ、異口同音に「民主主義に対する挑戦だ」「言論を暴力で抹殺する行為は許せない」などなど、「異口同音」という言葉の意味が、この時ほど理解できた時はなかった。

左:応援演説をする安倍元首相  右:取り押さえられる暴漢(いずれも読売新聞から)

政治家、マスコミの思い上がり

 犯人が現行犯で逮捕され、すぐに、数時間もせずに、”犯人に政治的な思想はなかった”とのテロップが流れた。それでも、「民主主義を冒とくする行為」という政治家たちが叫ぶ声、マスコミの声が響き渡った。何で、政治家たち、マスコミの人たちは、自分たちが世の中を牛耳っている、世の中を支配するのは我々、民主主義を守るのは私たち、という思い挙がった考え方をするのかと呆れかえった。

 

人間は平等に尊い

 安倍さんは偉大な政治家ではある。しかし、それ以上でも以下でもない。祖母に置き去りにされて死んだ2歳の子どもも、知床で遭難した人たちも、毎日何百人の人たちが亡くなっているウクライナ国民も、同じ一個の人間である。政治家一人が亡くなることで、何百人も、何千人もの人間が亡くなるわけではない。確かに、リーダーシップは大事だ。しかし、人間、個人個人が同じ方向を向いて、なにがしかの行為をしなければ、世の中は良くなりゃーしない。それが民主主義ではないのか。

 

犯人の意図は違う、個人的恨み

 色々ニュースを見て、聞いていると、この犯人は、ある団体に反感を持ち、その団体を安倍さんが応援していると思い込み、安倍さんを殺そうと思ったらしい。言ってみれば、他人や団体に対する個人的な恨みで、安倍さんは殺されたことになる。

 今朝の新聞社説、「卑劣な言論封殺 許されぬ」のタイトル。この犯人は、安倍さんの言論を封殺しようとした訳ではない。ただ単に、恨みで殺したかった、ということのように思える。方向が違うのではないか。

 今朝の各局のニュース。かなりトーンダウンしている。犯人の犯罪理由に、政治的意図がないと気付いて、トーンダウンしたようにも思える。

 

日本の地位を世界に示した、偉大な政治家

 マスコミが、そして政治家が、いくら騒ごうと、トーンダウンしようと、偉大な政治家が亡くなったことに変わりはない。8年もの長い間首相を務めた政治家である。政治的な国際舞台で、日本の地位を高めた政治家と言ってもいい。世界の大国の中で、各国首脳が安倍さんに一目置いていたようにすら思えた。近代においてはそんな政治家はなかなか見当たらない。

 

国会議員を辞めれば、一地域民

 今朝ラジオ体操に行った。良いことを聞いた。国会議員を辞めた政治家が故郷に帰って来るらしい。母親がつい最近まで住んでいた実家をきれいに掃除・整頓しているという。元国会議員が住むような立派な家でも何でもない普通の民家だ。今では施設に入った母親をその実家に引き取り、一緒に住むらしい。その議員の奥様が、常会費という地域の運営費を納めに来たという。つまり、一国会議員でも、辞めれば、一地域住民であるという姿勢である。

 

ご冥福を祈る

 故郷の山口に立派な家を持ち、東京にも立派な自宅を持つ、元首相の安倍さんとは大分違うが、心は、魂は、同じであったろうと信じる。

 ご冥福をお祈りしたい。

凶弾に倒れた現地の状況(読売新聞より)