ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

語りあひて 尽くしし人は、、、

山県有朋の句

 安倍元総理の国葬の儀が終わった。

「かたりあひて 尽くしし人は 先立ちぬ 今より後の 世をいかにせむ」。山県有朋の句だそうである。菅元総理が友人代表として弔辞を述べた中で語られた言葉だ。全文が知りたいところだが、どこのテレビ局も途中で画面を切り替えるか、編集していて全文を読むことが出来ない。残念だ。

 

朴訥として

 安倍夫人が涙を流されていたことからも分かるように、「朴訥として」という表現がピッタリな非常に人を感動させる、菅元総理の弔辞だった。

 人には、文章を作るのがうまい人もいるし、語りが上手な人だっている。表現する方法にはいろいろある。ジェスチャーだって、顔の表情だってある。

国葬の様子、寸評(読売、2022年9/28記事より)

感動させた語り口

 今回の弔辞を読む内容、語り口などなどの話を書きたい。

最初に、岸田総理が弔辞を読まれた。そして菅元総理である。両者を比較をしてみれば、歴然と違いが分かる。口では、この違いを、私の文字力・文章力では旨く表現できない。ただ、あの「朴訥とした」菅さんの語り口には皆さん感動したはずだ。

 

思いの伝え方

 私は、色々な世界中の顧客やその国の人たちと仕事上の話をしてきた。時には、一緒に遊ぶこともあった。そうした中、ある目的をもって話す場合の話し方には特長がある。

 人を説得する場合、言葉が巧みならいい訳ではない。英語だって同じだ。英語が上手に話せ、聞ける人は一杯いる。確かに、一つの能力であるし、上手ければ上手いほどいいに越したことはない。しかしだ。それより大事なのは、誠実さである。誠実さというのは、言葉に現れる。こちらの一生懸命さが伝われば、相手も一生懸命話してくれる。菅さんには、きっと、それがあるのだ。

 

弔問外交

 今、「弔問外交」という言葉が言われている。何十か国の首脳級の方々が弔問に来られている。そこで、そういった方々と話す機会を設けることを「弔問外交」と読んでいるらしい。

 しかし、外国の要人と「話せば良い」というものではない。内容もさることながら親交を深めることが重要になる。勿論、外交問題という目的を持った話だって良い。お互いの信頼関係を築くことが重要である。

 

語る力

 先ほどの新聞の切り抜きを見て頂きたい。評論家・大学教授の内田樹さんの寸評を載せた。内容は、岸田総理が常々言っている、「国民の話をよく聞く」という言葉についてである。人を納得させるためには、「聞く力」も重要かもしれぬが、「話す力」そして「誠実さが伝わる語り口」が必要になってくるのである。つまり、「話す力」ではなく、「語る力」なのである。世界に伍してゆくには、「語る力」が必要であるし、その中に現れる、「誠実な性格」も必要になってくる。

 

安倍さん、安らかに、、、

 安倍元総理には、それらが備わっていた。だから、国葬云々は別にして、亡くなった直後、あれだけ国民が悲しんだ様子を見せた。だから、世界で各国首脳と色々な話が出来、彼らを感動させ、お互いの心の中からの話が出来たのだろう。

 国葬云々は忘れて、安倍さんを天国へ送り出そう。