ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

ニッポン沙漠

駅ホームの「売店

 読売新聞の「編集手帳」に昔の駅売店(恐らく、ホームにあった売店だろう)の話が載っていた。牛乳瓶が小さな冷蔵庫(といっても、ガラス戸がついて中が見える冷蔵庫?)の中に並べられ、それをオーダーすると、売店のおじさん(おばさん)がガラス戸を開け、中から一本取り出し、その冷蔵庫の脇にぶら下がった専用の針が付いた道具?で、紙の蓋を開けて渡してくれる光景である。

 

駅ホームの「弁当売り」

 そういえば、少し大きな駅に行くと、ホームに弁当売りがいた。汽車が着くと弁当の入った箱を首からぶら下げ、「弁当~、弁当⤴。弁当~、弁当⤴。」と大きな声を出して汽車の窓際のホームを行ったり来たりしていたものである。買いたい人は、汽車の窓を開け、「おじさ~ン!弁当一つとお茶!」などと怒鳴って呼び止めるのである。停車時間も短いので、このやり取りが面白い。電車が走りだす迄お金のやり取りをしていたりする。周りの人たちはそのやり取りを笑いながら見ている光景である。

 

駅ホーム売店

 ネットで調べたら、今でもこの弁当売りがいるのだそうだ。北九州のJR折尾駅だそうである。創業100年の歴史があるのだそうだ。ついでに、昔の駅ホーム売店の写真も探したらあった! こんな売店で牛乳なども買ったものである。しかも瓶に入った牛乳だった。

 今は、こんな田舎の駅でも、ホーム売店が無くなった。物言わぬ自動販売機が置いてある。

左:北九州市JR折尾駅、弁当売り 中:昔のホーム売店 右:「砂漠の子守歌」歌詞

駅に椅子がない!

 昨日、暇だったので、また一駅歩いてみようと思い立ち歩いた。そして駅に着き、疲れたので座ろうと椅子、ベンチを探したらどこにもない。駅の外には?と思い外に出てみるとそこにもない。荷物を置く小さな台が自動切符売り場脇に一つあるだけである。

 昔、中学校へ通うのに毎日使った駅だ。当時は、長椅子が駅舎内にも外にも置いてあり、老若男女、誰もが座っていたものだった。

 

駅に時計もない!

 そういえば、3,4日前に、これまた北側の隣駅にカラオケをするのに出かけた。駅から歩いて数分のところにあるカラオケ店である。一杯飲みながらの楽しいカラオケだ。終わって、駅まで歩き電車の時刻表を眺め、「あと、何分で電車が来るのかな?」と思い時計を探す。駅舎内どこにもない。それならホームにあるのだろうと、無人の改札口を出て、ホームに行く。そこにも時計はない。「なんで、駅に時計がないのかねー」すると、カラオケ仲間が言う。「定刻に電車が来るので、時計が必要ないってことじゃない」「?????」。

 

ニッポン沙漠

 駅ホームに売店もない、駅舎にベンチもない、改札口は無人、眺める時計すらない。今月のカラオケ課題曲は、「新潟ブルース」だった。そして来月からは、あさみちゆきの「砂漠の子守歌」である。

 他人との交流を拒否する社会になった。淋しく、切ないものである。

 「あゝ~、東京は、冷たい砂漠⤴、 心ぼろぼろ⤵ 心ぼろぼろ⤵ ・・・」覚えたばかりの歌を口ずさむ。