ミドさんのブログ

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性悪説では、人は動かじ!

面白かった、「”生さだ”特番」

 3,4日前に見た”生さだ”は面白かった。

毎度のことながら、夜中に目が覚めた。テレビを付けると”生さだ”こと、『今夜も生でさだまさし』をやっていた。良く夜中に目が覚めるからこの番組を見るチャンスが多くなるのか、ともかく、良くこの番組に出会う。

 丁度、WBCの優勝監督、栗山英樹監督との会話が始まったばかりのタイミングだった。再放送でも、NHKプラスなどでも見たら良い。実に面白い。WBCの予選から含め、7試合だったか8試合だったかの裏話が聞けるのだ。裏話と言っても、さだまさしの選手の心理や栗山監督の思っている心の内を読んだ質問が、そんじょそこらの野球解説者の話などより余程面白いのだ。こんなに野球に精通している、”さだまさし” を解説者として呼ばない放送局もおかしい。この日は、特番だった。

(ネットより)大谷と話す栗山監督  生さだ出演の栗山監督  中村捕手と抱き合う大谷  

 番組で出たエピソードをいくつか紹介しよう。

ロジンバッグ

 ロジンバッグの話が出た。慣れないWBC仕様の滑るボールは新聞紙上などで騒がれたが、ロジンバッグの話までは報道されなかったと思う。過去の大会ではMLB仕様のロジンだけだったが、今大会は日本の要望が認められミズノ社製のロジンも使用できた。「あれも、初戦、東京ドームで試合が始まって、審判の方も理解が薄くて、試合が始まったら、“これ使っちゃ駄目だ”と。いやいや、あれ、交渉したじゃないですかと言って」と、裏話を明かした。

 

大谷選手の雄叫び

 日本時間21日に行われたWBC準決勝メキシコ戦。4―5の9回先頭で大谷が迷わず初球を捉え、打球は右中間に。完璧な二塁打を放ち、塁上では3度も手のひらを上に高く上げ雄叫びを上げたシーンは今大会の名シーンの一つだ。さだは「あんな大谷翔平を誰も見たことがない!うわ~、(気持ちが)入ってんな~」と振り返り「あっ、これは最低でも同点は固い」と確信したと熱っぽく語った。

 

あそこはバントです! 

 1点を追う9回無死一、二塁。次の打者は不振にあえぐ村上。さだが「今までの日本チームだったら、あそこは必ずバントです!」といたずらっぽく笑いながらツッコみ。すると天を仰いだ栗山監督は「いや、本当ですよね。僕ね、試合が終わってから怖くなったんですよ、ちょっと」と日本を感動させた村上勝負の采配に対してまさかの告白。しかし、さだは驚くでもなく「僕はね、あの時に、あ~栗山が監督で良かったなあと思ったのはね、村上をそのまま打席に…」と慣例にとらわれず、選手の気持ちに寄り添いながら勝利を目指す栗山監督の采配を称賛。

 

よく捕った、中村捕手!

 そして9回裏の最後の打者トラウトを三振にとったスライダー。「中村捕手、(大谷の球を)よく捕ったね。ブルペンでも受けてない。キャッチボールもしたことないんですよ。マウンド上で2人がグラブで口を隠しながら長々と話してるから。何話してるんだろうと思ってたら…一回も受けてないっていうのは“監督なにしてんだ!”と思いましたもん」と。すると大笑いの栗山監督は「あの…言い訳じゃなくて(決勝の)試合中に翔平から“中村さんとサイン交換をしてないんですけど”って来てたんですよ。だから“合間にうまくやっておいてね”って。時間を見つけて確認だけしておいてねって」と指示は出していたと説明。それでもあの場面では「流れ」を重視。「流れを変えたくない」との思いと経験から甲斐に代える選択はなかったと断言した。

 

色々な話題を披露

 その他、”生さだ”に出ることになった経緯の話も、源田選手のエピソードも出た。全ての話が、初めて聞く話ばかりだった。あと、2時間でも3時間でも話して欲しかった、と言う感想である。

 

人を信じることの大切さ

 それにしても、栗山監督という人は、人を信じる人である。昔は、俺の言うとおりにしていれば良いとばかりに人の気持ちなど無視し、人を信じないことが人の操縦法と言う人もいたが、今では、人を信じない人、人の気持ちが分からない人は人を使うことが出来ない人である。

 そういえば、かって、私がクウェートで工事事務所所長になった時、「性善説では駄目なんだよ、性悪説でないと」と言われた言葉を思い出す。

 時代が変わったのか。