「日本の渚百選」というのがある。茨城県内には、渚百選に入っている海岸が三つある。その内の二つが県北の北茨城市と高萩市にある。全国でも北海道・長崎・千葉を除いては、三つ以下が普通であるが、県北に集中するには訳がある。茨城県は、ご存じの通り関東平野の一角を占める。その中に名峰・筑波山が県の中心部に忽然と存在するが、後は山らしい山はない。
ところが、常磐線日立駅を過ぎた当たりから西の山並みが海岸近くに迫り、ついにはトンネルが続出するのである。つまり、関東平野の終部分になると言うことだ。従って、山が海岸線に迫り、海岸線に砂浜と岩場が混在するようになるのだ。そこで、五浦海岸(北茨城市)と小浜海岸(高萩市)の渚百選が登場すると言う訳である。

ひょんな事から、ここを歩いてみたくなり、近くに車を置き散策コースを歩いてみた。実はこの2,3日前、日本語を教えている学習者の家が近くにあり、時間が20分ほどあったので、車で行って見た。その時はまだ、ここが渚百選に入っているなんて知らなかった。ところが行ってみたら絶景だったので、この近くを歩いて見たくなった。
6号国道沿いから歩き始めたら、「松岡八景」と題する万葉の歌が現れだした。

この百選の浜は小浜と言うが、この地域一帯は、高戸(たかど)地区という地区名である。近くには「万葉の道」などもあり、その昔を偲ばせる。また、松岡八景の「松岡」は、江戸時代辺りを取り仕切った松岡藩のことである。万葉集でも歌われた名勝地というわけだろう。

カメラが携帯のカメラなので、写真を3枚つなぎ合わせた写真しか紹介できないが、写真よりは現場を生で見た方が数倍素敵である。車で来たときも、こんな小さな海岸なのに10人以上、車で訪れていたが、この時も若い人たちが平日午後だったが訪れていた。

上記の想定区域図の小島の出っ張りが景勝を作っている事が分る。小島と陸の間は数メートルだが、潮の干満で小島に渡れるときと渡れないときが現れる。こうして、この一帯を歩き約1万歩の距離を歩くことになった。
この3,4日前、実は、少し内陸に入ったもう一つの有名地を訪れていた。元の松岡藩の藩校跡に建てられた松岡小学校、お屋敷通りなど一度は訪れてもよい場所である。こ

の高萩市は、西へ行けばこれから見頃を迎える紅葉などの景勝地もあり、見所一杯の場所である。今後も紹介する機会もあろうかと思うが、隣町の北茨城市にも景勝地は満載である。これらをセットにして、茨城県北の旅を1泊2日、2泊3日程度で計画するのも面白い。車を少し遠いところにおいて、周りを散策する事を高齢者にはお勧めしたい。