先週は、パリオリンピックが始まった。時差が7時間とかで、夜中の2時に開会式が始まるとのことで、それを見るためではないが、いつも通り、夜中に目が覚めた。「そうだ!オリンピック開会式だ!」と意気込んでテレビを点けた。
もう35年前になるが、家族でパリを訪れたことがある。その時は、観光地巡りをしていたので、凱旋門・ルーブル美術館・エッフェル塔など有名な観光場所は3日かけて見て回ったが、今や、パリ市内の地図も頭から消えていて、セーヌ川とその観光地との位置関係が分らない。
でも、朝まで半分眠りながら見ていたが、開会式と言うより、フランスのショーを見ているようだった。有名な歌手が出てくる、ダンスショーは出てくる。懐かしいムーランルージュのダンスショーを見ているようだった。本当はその逆だが、その合間にセーヌ川を船で走る各国選手団の姿、今までにない開会式の趣である。
これから数週間、各国選手の戦いが展開される。
肝心の日本人選手団の入場(船でセーヌ川を通過)を見過ごし、6時のNHKニュースで見る始末だった。
しかし同じ日5時頃から、いつもの「テレビ寺子屋」に気がつき見た。元フジテレビアナウンサー笠井信輔氏の話だった。4年前に患った血液のガン、悪性リンパ腫の話だった。勿論、このテレビを見るまで、笠井氏のことは知っていたが、がんになっていた事は知らなかった。この番組を通じて色々のことを勉強した。
ガンには、女性は半分の人が、男性は3人に2人がガンになるのだそうだ。そしてガンになると食欲がなくなるが、笠井氏は無理して食べるようにして体力を落とさないようにしたそうだ。どうしても、ガン=治らない病気という意識が強く、マイナス思考になりやすいが、「引き算の縁と足し算の縁」の話や、「ガンになったらこうなった」ではなく「ガンになったらこうなれた」というプラス思考が重要という話をしていた。
ガンになると抗がん剤を服用するようになるが、これの影響で嘔吐を併発し、食欲不振に陥る。その結果体力がなくなるという負のサイクルに入るが、現在では良い制吐剤が開発されているらしく、これを飲むと嘔吐感が鈍るらしい。従って、食欲も維持できると言うことらしい。
私も75歳を過ぎた。いつガンになってもおかしくない。「年寄りになったらこうなった」ではなく、「年寄りになったらこうなれた」という感覚と同時に、ガンになっても「ガンになったらこうなれた」という人生を歩もう。