ミドさんのブログ

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自民党総裁選の結果

 このブログで、9/19に書いた記事のおさらいである。

 

総裁選結果

 ①第一回目投票 河野氏が全国の党員票では1位になったものの、議員票が100は

         越すとみられていたものが、86票に終わり、結果として、第一回

         目投票は、1票差で、岸田氏、河野氏、そして、高市氏、野田氏の

         順になった。そして、議員票は、岸田氏、高市氏、河野氏の順番に

         なった。ここでも、河野氏が予想を割ったのである。

 ②第二回目投票 岸田氏、河野氏の決選投票となり、圧倒的多数で、岸田氏が、

         第100代目自民党総裁に就いた。

 

マスコミの見方

 党内若手をはじめとした、改革派の面々が、選挙期間中のマスコミでの討論会での河野氏の発言に、危うさを感じ、毅然として持論を述べ続けた高市氏と安定感を感じさせた岸田氏に議員票が流れた結果との見方である。つまり、一見、歯切れがよい、改革路線を言っているようだが、何か、安定感のない、裏付けのないその場限りの持論を述べているような感じを受けたのは、議員ばかりではなく、テレビを通して見た国民も同様であったに違いない。一方で、物腰は柔らかではあるが、意志の強さを感じ、しかも論理の上に成り立つ持論を述べた高市氏に、岸田氏以上の安定感を感じたに違いない。

 

かっての小泉元首相

 かって、河野氏と同じように、全国的な党員、国民を味方につけて戦った、小泉氏。今でも印象に残っているのは、「郵政民営化」ただ一つである。この戦略は素晴らしかった。「民営化」以外、議論の俎上に載せない戦略であり、マスコミも、同じ立候補の相手も、この一点だけを議論するように、選挙期間中仕向けたのである。

 従って、他の政策論争にならないのである。郵政民営化から始まり、発展しても「民営化」そのものが良いか悪いかの議論になるのだ。

 

今回の政策論争

 一人で、全方位の政策論争するほど、能力もなければ、議論が言い尽くされてもいないし、つめられていないのは、誰が考えても、その通りである。政策でも持論でも、全方向からの議論が必要である。にもかかわらず、生煮えの状態で、持論である極論を公開しては堪らないのは誰とて同様である。

 この点を指摘する同僚、仲間がいなかったことが、結果的に、河野氏が第一回目で過半数を取れなかった、議員票が伸びなかった原因であろう。テレビのコメンテーターが言っていたが、今回の選挙期間中の発言は、方向性だけを示せばいいのであって、具体的な政策を述べるほど議論はし尽されていないのだから、総裁になってから、国会の場で、いろいろな意見を戦わせればいい話である。

 

目立ちたがり屋

 本当に、河野氏は総裁になりたかったのか、疑問が残る。変な言い方をさせてもらえば、「総裁」という言葉が欲しかっただけではなかったのか、という点である。立候補時点で、既に仲間が不足していた。普段から、仲間と一緒に何かをするという行動ができる人だったのか、そこから、修行を積む必要がある。二世議員のおぼっちゃまタイプでは、政治家ばかりか世の中を生きてはいけない。一人では生きていけないのだから。

 

河野氏の処遇

 岸田総裁の元、自民党役員人事が着々と決まっていく。幹事長他党三役人事、そして、総裁選を一緒に戦った三氏の処遇に注目した。高市氏は政調会長に就任、もう一人の野田聖子氏は、閣僚として処遇するのだろう。そして河野氏である。

 河野氏は、ご存知、麻生派の議員であり、お父さんであった河野洋平氏から、後をよろしく、と河野太郎氏の行く末を麻生氏に依頼したという話だ。今回の選挙では、麻生派あげての河野氏支援とはならず、どちらかと言えば、麻生派は岸田氏、高市氏の肩入れした感がある。

 そうした河野氏の岸田総裁の元での処遇である。当然ながら、麻生氏の意を汲んでの処遇ということになろうが、選挙広報本部長に就任だそうである。自民党三役人事とは、格落ちの人事である。あるコメンテーターが言った。「もう一度、修行しなおしてこい」という麻生さんの気持ちではないかと。

 

仲間と仕事をする

 世の中、全てが万事こうではないが、やはり先輩を立て、後輩には威張らず、アドバイスするという姿勢を保たないと、こうした仲間で一緒に仕事をするということにはならない。私も、39年間の会社員生活で学んだ教訓でもある。自分の父親がいくら立派でも、自分は別人格である。でも、そうした地縁・血縁は大いに利用したらいいが、それは自分の力でないことを、よくよく理解した上での利用であって欲しい。

 今回、河野氏応援に回った、小泉二世(進次郎)にも、是非、この点をしっかりわきまえ、行動してもらい、日本の政界を引っ張るような大政治家になって欲しいと願うものである。

     (つづく、・・・)