ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

世界おもしろ昔のはなし(76)

 単身赴任者にとって、楽しいことと言えば、仲間とするゴルフと食事だろう。フィリピン・マニラは、世界に冠たる歓楽街である。あらゆる種類の男性が興味を持つようなお店は一杯ある。しかし、こういうお店はへは、一過性で、こんなものかと分かってしまえば、後は、日本と同じで、そう足繁く通う場所ではない。従って、ゴルフと食事が残るということになる。

 

レストランの種類

 マニラには、ありとあらゆるレストランがあった。日本食、中国料理、韓国料理、フィリピン料理、タイ料理、インドネシア料理、インド料理などのアジア料理の他に、地中海の料理、イタリアン料理、スペイン料理など、他に勿論フランス料理、ドイツ料理、スイス料理などなど、書き出したら切りがない。これは、既に、前に書いた。それも当然だ。マニラは、一国の首都であるのだから当たり前だ。

 最初の1年は、物珍しさも手伝い、ありとあらゆるレストランに出入りしたが、その中でも特に日本料理店には良く行った。日本食レストランでも色々と種類がある。コックが日本人でないところもあり、「日本食もどき」も出てくる。でも、こうしたレストランは、日本人には受けなくても現地の人たちには、それなりに受けて繁盛している店もあった。

 

日本食の価格帯

 価格帯は、飲んで、食べて、500ペソ程度から2000ペソ位までの開きがある。1人の時には、ビールを2、3本飲み、3、4品つまみを頼み、500ペソ程度のレストランに行ったが、皆で行く時は、ビールを2、3本飲んでから、焼酎の水割りを飲み、1人当たり3、4品程度のつまみを頼み、1500ペソ位の所に行った。その他にも、所謂、懐石料理などの高い所や、寄せ鍋などなべ物を出す所、焼き鳥専門店、居酒屋風レストランなども皆で良く行った。そんな時は、基本的には割り勘であるが、給与に合わせ、また、単身か家族持ちかなどを考慮して、その都度適当に按分した。

 

日本人が良く行くレストラン

 マニラの町中に、リトルトウキョウと言われるエリアがあり、ここには日本食レストランが4、5軒、ラーメン屋が1軒、カレー店が1軒、更にはマッサージ店1軒などと、行ってから何を食べるか決めても良い、結構日本人には充実しているエリアもあった。しかし、高級日本料理店となると、1軒毎に点在していた。

 

フィリピンならではの心得

 こうしたレストランの玄関先には、必ず拳銃をぶら下げたガードマンが居た。日本人は、金持ちとみられており、レストラン帰りのほろ酔い状態を狙われるケースが多いので、ガードマンを配置していた。日本食に限らず、全ての高級レストラン(一人1000ペソ以上かかるようなレストラン)には必ずいた。現地のフィリピン人の食事(外食)は後で触れるが、せいぜい100ペソ/人程度であるから、日本人の食事が、いかに高級か分かるというもの。もっとも、給与が8000ペソ/月で手取り5000ペソ程度のフィリピン人がそんな高級レストランに来られる筈はないのだ。従って、フィリピン店員に隙を見せるとロクなことにならない。清算の時は、財布の中身を彼らに見せるな、と先輩諸氏にも言われたし、我々も、出張者に口を酸っぱくして言い続けたものである。常に気の休まる時が無かったが、それでも、仲間との食事は楽しかった。時には、会社の話、ゴルフの話、従業員の話、店員(女性)の話などに話は弾んだ。

 

安全第一

 清算を終わらせて帰る時は、レストランのすぐ前まで車を横付けさせ、レストランの出口から車まで一目散に早足で歩き、車をすぐ出させるのである。マニラでは、こうした行動は、常識だった。1年もすると、すっかりこうした行動が身に付いた。

    (つづく、・・・)