ミドさんのブログ

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自民党総裁選

 自民党総裁選が、昨日から始まった。野田聖子氏が加わり、男性2人、女性2人が参戦である。いずれも、当選8回、9回の中堅議員と言ったら良いのだろうか。野田氏が加わったことで、河野陣営が不利になるという話がある。この辺を書いてみたい。もっともマスコミで多く話されていることなのでご承知の方もたくさんおいでになるのだろうと思う。

 

総裁選の仕組み

 選挙が2回行われる。ダントツ候補なら1回で済む。しかし、1回の選挙で過半数を取れなければ、上位二人による決選投票が行われるのである。しかし、1回目の選挙の投票者と2回目の投票者が違うと言うのが、この選挙のミソなのだ。だから分からなくなるのであり、より複雑で、派閥などグループ化する要素が存在するのである。現在、各派閥が言っている自由投票と言っているのは、恐らく、1回目の投票だけであろう。

 

総裁になるには?

 投票者は、国会議員と自民党党員である。国会議員票は383票、自民党員票は票数としてはたくさんあるが、383票に振り分けるのだそうだ。つまり、383+383=766票の過半数を取れば、総裁になる。しかし、1回目で決まらなければ、決選投票であるが、ここでの票は、国会議員票383票と各都道府県1票の党員票47票を合わせた、430票で争うのだそうだ。

 

総裁選の事例

 つまり、1回目は、自民党国会議員や全国の自民党員で投票するが、2回目は、国会議員と都道府県の自民党票で決まる。もっと言えば、1回目は、全国的に人気のある候補者で決まるが、2回目は派閥や各県の自民党本部の意向で決まるということなのである。前回の総裁選のように、全国的に人気のあった石破氏が、2回目の投票で、国会議員に人気がなかったことで落選したという事例も起こるのである。

 

自民党総裁選の意味するところ

 1回目投票で決まる場合、圧倒的に全国的に支持を集め人気のある候補者は、総裁になれる。また、2回目投票となって分かることは、派閥や各県の自民党の意向、すなわち組織の意向により決まる。そのどちらかでないと、自民党総裁になれない、ということである。よくよく考えれば、うまくできた仕組みである。国を治めたり、党を治めたりするものは、万民の支持を得たものか、仲間の意向を尊重するものしか、なってはいけないという仕組みなのである。

 

国民に人気の内閣は?

 この理屈でいくと、かっての小泉(純一郎)内閣は、郵政民営化を旗印に、万民の支持を得た内閣であり、その他の内閣は、仲間の意向を尊重する内閣だった。菅内閣は、後者であったが、仲間から支持を得られなくなり、更に、万民からも支持を得られなくなった満身創痍の内閣となった。

 今度の候補者を見ると、河野太郎氏は、第1回投票で決まらない限り、総裁にはなれないだろう。2回目投票で決まるなら、他の候補者とみるのが一般的だ。

 

派閥優先内閣

 圧倒的多数の支持でなければ、小泉(純一郎)内閣のような、河野総裁は誕生しない。各派閥を批判し、改革を求める勢力は、派閥が変らない限り、誕生しえないのである。それでは、自民党が与党である限り、急な改革は望めない。

 今回が、自民党が変るチャンスである。2回目投票になる可能性大だが、そうなってからでも、派閥横断的な勢力が台頭し、国会議員の大多数が、改革勢力を後押しするようになればあり得る。石破氏、小泉(進次郎)氏、更に、無派閥の若手、派閥横断的な議員が結集すれば、こうした番狂わせも起こるが、どうしたものか。若手国会議員の奮起を望みたい。

 

 改革だけが良いものでないことだけは確かだが、一度、河野、石破、小泉(進次郎)の三者が引っ張る自民党総裁機関車に、是非乗ってみたいと思う。

    (つづく、・・・)