ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

世界おもしろ昔のはなし㉟

前回、TATの15番(ロングホール)での事故の前まで書いた。フィリピン在任中、5年間毎週2回づつやっていたゴルフ、単純計算で 42週×2×5=420回 以上はやったろう。その中でたった1回あった事故である。

 

事故はこうして起こった

 多分2ショット目、つまり、1番目の池と2番目の池の間で起きた。私は、ナイスショットとは言えないが、それでも良く飛び、フェアウエイ右端で池まで約10ヤード位。この時は、いつものHさんのショットは今一つで、フェアウエイセンターではあるが、池まで50ヤードの距離。つまり、Hさんから見れば、右前方に私たち(キャデイと私)は、Hさんが第二打を打つのを待っている状態にある。Hさんが、次に打つクラブは、3番目の池まで200ヤード弱あるので、ここはロングアイアンと思ったのだろう。私たちは、40ヤード右前で、これを見ていた。「私たち」と思ったが、実は、「私だけ」だったのだ。

 

当たった!

 打った、と思ったら、我々の方にボールが飛んできた。私は、ボールを見ていたから何の危険も感じなかったが、私より更に前にいたこの可愛いキャデイにボールが当たったのである。左目上の眉毛下辺りだった。フィリピンのキャデイは、ヘルメットを与えられ、ファッションのようにこれを被っていたが、ボールの行方を見なさいという基本的な教育が身についていない。打つ人の前に行っても、後ろで打つ人を見ていないからこんな事故が起きるのである。彼女は、手で顔を覆い、その場にうずくまった。ビックリしたのだろう。泣いてはいないが、うずくまっているだけで、血は出ていないようだ。

 

運よく、キャディの救助

 タイミング良く、そこに、コース見周りの係員が車で通りかかった。この係員に事情を話し、彼女を連れて帰ってもらった。この日、Hさんの専属キャデイがおらず、彼には、この可愛いキャデイのお姉さんがキャデイとして付いていたので、彼女に、一緒に同行してもらった。

 

キャディの復帰

 我々は、そのままゴルフ続行で、あと、残り3ホールを終わらせて、事務所に戻って様子を聞くと、病院に直行したらしく、治療費などもゴルフクラブで出すので心配しないで良いという。それから、1,2カ月したろうか、彼女が元気に出てきた。すっかり、跡かたも無く治っていた。Hさんは、それでも申し訳なさそうに、500ペソだったか、1000ペソだったか現金を彼女に渡していた。

 

キャディの面倒まで?見るプレーヤー

 フィリピンに限らず、打つ人の前に出るときは、ボールの行方をしっかりと見ていないと、こんな事故に遭うことになるという教訓だ。もっとも、フィリピン人の彼女にはそういったアドバイスも「馬の耳に念仏」だろう。こういった「馬の耳に・・・」というような「例え話」を、フィリピン人の前でして、えらいことになった話は既に書いた。思っても言っちゃーいけないのだ。彼女は、その後元気にキャデイを続けていたが、私が帰国する頃は、彼女のお姉さんが嫁いだ日本へ行って(来て)帰らなくなっていた。多分、今でも日本のどこかにいるのだろう。

 

ここまで書き出したら、フィリピンでのマーサージやカラオケについて書かない訳にはいかない。

              (つづく・・・)