ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

菅首相、突然の退陣表明

 昨日、それまで自民党総裁選に出馬すると言い続けてきた、菅首相が、昨日突然、出馬しないと表明し、退陣が決定した。色々な思いや思惑があったのだろう。

 

向き不向き

 人には、向き、不向きがある。菅首相は、官房長官の職が向いていた。能力がある、ないを言っているのではない。もちろん能力は十分にある。役回りの話である。会社内の役回りでも同じである。課長・部長で務まっても、工場長になると務まらない人もいる。それと同じだ。逆に、工場長は務まっても、課長・部長は務まらない人だっている。知事は務まっても首相は務まらないというケースも存在する。

 

実績を上げても評価されない

 小泉環境大臣が、涙ながらに訴え、話していた。「あんなに、実績を上げた人はいない、それが正しく評価されないまま退陣は残念だ」という内容だったと思う。実績を上げても正しく評価されない。評価されないのも、評価されるようにするのが能力だ、という人もいる。つまり、上手に評価されるように立ち振る舞うのも能力だと言うことである。そういう意味で不向きと言っている。

 

上手な立ち回り

 一方で、実績を上げていないのに、実績を上げているように振舞うことが出来る人もいる。東京都知事だ。政治家、知事の皆さんが、「小池さんは、その辺は上手だから」と仰る。これは、誉め言葉では決してないと私は思っている。具体策を何もしないで、さも、やっているように振舞う。最近では「予約なしでの若者ワクチン接種」がその最たるもの。私が考えても、行列になり収集つかなくことは、やる前から分かっていた。何時間も前から行列を作り、30分で一杯になり、接種が出来なかった人がたくさん出た。挙句の果てに、3日目になってようやく、ネット受付になった。そして彼女の言うことが素晴らしい。「これで、若者が接種に興味があることが分かった」と言い放つ。

 

原因の検証、自治体の長は?

 コロナ感染の状況を見ていれば分かるが、まず、東京をはじめとした都市圏で蔓延し、しばらくして、それが地方に波及してくる。都市圏の蔓延をいかにして早く止めるかがキーポイントということは、誰でもわかる。人流を抑制、会食自粛、飲食店の酒提供自粛などと口先でいくら言っても、それがきちんと実行されているかを検証もせず、看板を使い、マスコミにアピールしたって、若者は言うことを聞かない。そんなことは1年もやっていて分らぬのか、と言いたい。実務である検証をせず、計画だけをアピールすれば、このような結果になることは見えている。検証の大事さ、検証の仕方を自治体の長には是非勉強して欲しい。

 

マスコミは?

 今回の菅首相の退陣の原因は、まずは、こうした自治体の長のだらしなさだろう。そして、マスコミである。表面に現れる現象だけをとらえ、それを必要以上に宣伝(報道)しまくる姿勢である。マスコミはあることを報道さえしていれば、責任は問われない。大袈裟にしようが小さくしようが、本当のことを言っていれば責任は問われないのだ。掘り下げて報道する必要はないのである。小泉大臣が訴えたように、「実際には実績を上げていたんだ」ということを報道する必要はないのである。

 

国民は?

 そして、最後に残るのは、我々国民である。みんなが自粛自粛と騒ぎ、飲みたいお酒を仲間と飲まず我慢している国民もいるかと思えば、河原で大騒ぎして宴会している輩、そして、大した用もないのに、渋谷・新宿を歩き回る輩、日本人の民度が知れるというもの。本当に必要なことだけを、出来るだけ感染させないようにと配慮しながらやっていたら、リモートなぞやらなくても、大丈夫のような気がする。

 

菅首相の本意

 「コロナに専念したいので総裁選なぞやっている余裕はない」という菅首相の言葉は、「誰もついてこなくなって、行き場がなくなった首相の言い訳」だと言う御仁もいるが、そうではなく、これは本音かもしれない。菅首相とはそういう人だと、近くにいる小泉大臣が言っているのだから。

 そうは言っても、お年を召した方が首相より、より若者の心理が分かる御仁に首相に是非なってもらいたいものである。だが、カッコつけ、アピールボケだけは勘弁してもらいたい。

       (つづく、・・・)