ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

世界おもしろ昔のはなし(74)(メードの話③)

辞めたメードのエピソード

 思い出した面白い話があるので、書いておきたい。この16歳のメードから聞いた話だ。このメードと片言の英語と、ジェスチャーで会話をするのだから、身振り手振りを加えて話している姿を想像してもらえば、キット笑える筈である。この話は、何度も色んな場所で話した。

 

メードが子どもの頃に見たこと

 このメードが子供の頃の話である。学校(小学校だけだろうから高学年の頃だろう)に通っていたこの子が、坂道を下って家に帰る途中の出来事だった。学校帰りで家に急いでいると、道の傍らに赤ちゃんを背負ったおばあさんがいたそうである。おばあさんといっても、フィリピン人は、結婚が早いので恐らく50歳前位だろうと思う。フッとこの子が、おばあさんを見ると、赤ちゃん(恐らく孫)にお乳をやっているのである。 

 

おばさんが、背負った赤ちゃんにお乳を?

 えっ!と、思うでしょう? 背負ったおばあさんがお乳をあげる? まさか! と私も思ったので、何度もジェスチャーをしながら聞き直した。彼女は、身振り手振りを加えて、説明したところによると、この身振りから考えて間違いはない! どうしたと思います? そうです! 乳房を後ろに手で持ち上げ、肩越しに赤ちゃんにお乳を上げていたのだそうです。成程! おっぱいの大きなフィリピン人女性ならそれも出来るかもしれない、と納得した。16歳の少女がそれを一生懸命出来ない英語と身振りで話す姿を想像してみて下さい。純粋でしょう?

 

赤ちゃんは、何と・・・だった!

 とここまでは、よくよく考えると、想像が出来る世界だった。が、更に、その後が、あったのだ。赤ちゃんは、何と、双子だったと言う話。両方の乳房を使い、双子の赤ちゃんを背負ったまま、両手で、乳房を持ちあげ、肩越しにお乳を飲ませていたのだ。テレビ番組に出ていたら、「ビックリおばあちゃん」で視聴率アップ間違い無しだ。

 この子は、ビックリして、家に帰りお母さんにこの一部始終を報告したらしいが、お母さんは、事もなげに、「他人にそんな話しちゃ駄目よ!」って。その子が私に教えてくれたおかしなフィリピンの田舎の一コマである。この話は、何度も、何度も色々な機会に話した(使った)ので、電話料の1万ペソも、既に元を取っているかもしれない。

 

次のメード

 次のメードは、綺麗だった。理由は簡単、パブにいた女性にメードになってもらったからだった。このメードとの出会いは、後で述べることとする。

 今度のメードは、パブのようなところに出入りしていた女性だから、それなりにスタイルや顔立ちはマアマアである。前のメードのように、まっ黒と言うことはないが、やはりそれでも浅黒い。メードの場合、コンドミ(マンション)の出入りを容易にするため、そこの守衛に、写真付きのメードの登録をする必要がある。この黒い女性でも、守衛が写真を見て、「本当にメードか?」と聞いて来た。こういったケースでは、メードでなく、現地妻をメードとして登録する日本人などがいるらしいのだ。

 

順調なメードの仕事

 こんなことはあったが、ともかくも、メードとしての登録も完了し、メードとして働き出した。仕事の内容を教え、料理も教えると、今度は、当然ながら、英語が出来るので、コミュニケーションには、何の支障もなく、また、頭も結構よさそうである。前のメードの時には、食材は、私が買ってきて与え、料理方法を教え、作ってもらったり、自分で調理したりしていた。今度は、何が欲しいかをメードに伝えることが出来るので、しかも、買い物も、料理も出来そうなので、お金を渡し、食材を買ってきてもらい、料理を作ってもらった。田舎育ちなので、彼女なりに出来る料理を作ってくれていたし、こちらが教えた料理も結構それなりに作ったりもした。その都度、肉、野菜、魚、等を買って来て作っていた。お金が無くなると、1000ペソを渡し、買い物をして来てもらって、領収書とお釣りを受取っていた。食材ばかりでなく、洗剤などの日用品なども買ってきて貰った。

 

ところが起こった、またもや事件

 それまで、自分で買い物をしていたので、食材がどの位するものか、日用品がどの位するものなのか、私自身、大体は分かっていた。従って、肉と野菜を買うときは、500ペソを渡し買ってきて貰い、もっと高額のものを買ってきて貰う時は、1000ペソ、2000ペソと大きな金額を渡し、買ってきて貰った。全て、領収書との照合を行った。

 

 ところが、またまた、事件が起こったのである。

      (つづく、・・・)