ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

世界おもしろ昔のはなし(86)(最終)

「世界おもしろ昔のはなし」シリーズが始まった!

 この「世界おもしろ昔のはなし」シリーズは、今年(2021年)4月10日から始まった。学校を出て、就職したのが1970年(昭和45年)、なんと半世紀前だった。そして、最初の海外出張が中近東のアブダビ首長国連邦で、1972年のことだった。そして、いろいろな国を回った、というより、行かされた、と言った方が、当時の思いとしては当たっている感情だったと思う。今にして思えば、こういった経験・思い出が、こうしたブログに書け、本も出せるようになった。一銭も自腹ではないのである。会社のお金で出来たのである。会社には「感謝・感謝」しかない。

 いよいよ、このシリーズ最後になった。フィリピンでの話である。前回まで、単身赴任者として、料理に目覚めた話を書いた。その続きである。

 

安くても柔らかい肉 

 フィリピンの肉は硬くて、特に、牛肉は硬くてステーキには向かず、ステーキにする時は、肉専門店でステーキ用の高い肉を買って来ていた。ところが硬い肉でも柔らかくなる。フィリピン人は、バーベキューが大好きだ。バーベキューにする時、フィリピン人は、安い肉を買ってきて、これを柔らくするのだ。その方法は、肉を、パイナップルの缶詰の汁に漬け込むのだ。サイの目状になったパイナップルの缶詰を使うのである。これだけでは味が今一つなので、それに、ニンニク・玉ねぎや醤油などの香辛料も加え、2、3日漬けこんでから使うと、嘘のように柔らかい肉になるのである。本当に信じられない位の柔らかさである。当初、高い肉だと思い食べていた肉が、実は、どこのスーパーでも売っている、一般庶民が買う安い肉を使っていたのだ。チョッと手数は掛るが、一手間かければ、美味しいバーベキューが出来るのだ。

 

イデアとの勝負の料理

 1年もすると、冷蔵庫を開けて具材を見ると、今晩何のつまみを作るかアイデアが出てくるようになった。また、帰りの車の中で、夕飯のつまみを何にするかあれこれ考えるのが本当に楽しかった。プロのような美味しい料理は出来ないが、調味料さえあれば、なんかの料理は出来たし、作ることが何よりの楽しみ、趣味、そしてストレスの解消になって行った。

 

機関誌に載る料理の話

 前に、フィリピン日本人会の機関誌があると書いた。これにシリーズで、「活躍する日本人」だったか、そんなタイトルのコラムがあった。私も、このコラムに登場する事になった。会社紹介から始まり、規模や、会社の設立秘話、そして、私のプロフィール、趣味、などと話が進むのである。この記事の為に、日本人会の事務スタッフや機関誌作成委員会のメンバーなどが、現地の我社に訪れ、私にインタビューし、それを原稿にするのである。

 この時も、料理の事を話した。そして記事になった。料理は知的趣味である、というようなことも言った。今まで女房に任せていたのが、残念とも言った。食べる対象者の好き嫌いがあるので、人の為に作るのは、それなりの苦労はあると思うが、自分で食べる分には、本当に楽しい趣味である。

 

サラマッポ

 フィリピン人の生活実態やフィリピン人の性格、考え方など書くことは一杯あるが、これを書き出したら、それだけでも一冊の小冊子が出来る程である。後で、まとめて書きたいと思う。

 

 ここで、フィリピンの話題は終わり、4月10日から続いた「世界おもしろ昔のはなし」も終わりとなる。このシリーズを見てくれている方々、長い間お付き合いいただきありがとうございました。

 

ついに本まで出してしまった!

 そして、フィリピンの生活実態やフィリピン人の性格などがわかる小冊子ということで、自己出版本「サラマッポ」を2019年7月に出した。2017年3月に出した「時代の遺書」に続く2冊目である。この「サラマッポ」を購入いただいた方もいるが、この話題99から、思い出深い記事を選び、それに、現時点で思い出すことを書きくわえて、次回より書いてみたいと思っている。

 ちなみに、「サラマッポ」は、「サラマ」+「ポ」のフィリピン語の合成語で、「ありがとう」+「ございます(丁寧語)」という意味である。長くお世話になり、自分の人生に彩を加えてくれたフィリピンに感謝を込めてである。

                                  (終わり)