ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

コンパクトシティ

 このブログを読んで頂いている方には、理解不可能かもしれないが、400戸ほどの田舎の私が住んでいる地域の話である。

 

実家・我が家の庭の手入れ

 昨日、ある友達のところへ行くのに、地域内を歩いていた。自分の畑(3畝くらい)の草取りをしている知り合いを見かけた。「草取りですか、大変ですね。私も、家の草取りをするの大変です」と声をかけると、「私なんか、2軒分の草取り、庭木の手入れをしなきゃならないんですよ」という。聞くところによると、すぐ近くにある、その人の実家と少し離れたところに建てた自分の家の手入れだそうである。

 

実家に住まない子供たち

 なぜそんなことになってしまったのか。実家は、この人の息子が住むと言うので、自分は近くに家を建てたが、結局、息子は実家に住まず、少し離れた隣町に家を建ててしまったらしい。「守れない約束はするな、と怒ったんだが、嫁さんは他人だからねー。嫁さんに言われて実家に住めなくなってしまったんだろうなー」という。

 

一人暮らしと空き家社会

 ここからが本題である。「この近くの家は、みんな一人暮らしか、空き家ですよ」と、周りを見回し、見える範囲の7,8軒を指さして言う。「どうなるのかね。これから」

 前にも書いたことがあるかも知れない。この辺りは、昔は、駅まで歩いて10分以内で非常に便利な場所と言われた。ところが、今は車社会。電車で会社へ通うという人も少なったし、朝晩の通勤時間などと言うことばも、今や古ぼけてしまった。都会はそれでも電車の方が便利ということもあろうが、こんな田舎では、車の方が便利なのである。

 そして、もう半世紀も前になるだろうか、「・・・ニュータウン」などという団地も出来たが、出来た当時は、駅までバスで何分という場所で「あんな不便な場所によく家を作るねー」などとこの地域の人たちは言っていたものだった。

 

田舎のドーナツ現象

 ところがである。今や、駅と駅の間に、商業施設が次々に出来た。すると、その周りに若い人たちが家を建て始めたのである。駅の近くにある実家を放っぽり出してである。しかも、昔だったら田んぼが広がる地域。つまり、半世紀も前に流行った「ドーナツ現象」である。東京などの大都会のドーナツ現象は、近隣県などの住居地をさすが、この田舎の地域では、駅と駅の間に広がる住宅地である。そして、かっての駅前は、10数軒あった商店が全て閉店し、商店街の街灯も錆びついて、見るも無残な状況になっている。

 

コンパクトシティ

 あと、10年もしたら、この辺りの8割は、空き家になってしまう。そして、田舎だから庭も大きい。それも放って置かれるから、草ボウボウで無残な空き地となる。空き家は壊せば、費用も掛かる。一体どうなってしまうんだろう。そこで、コンパクトシティの登場である。ボランテアで日本語を教えているが、その教材にコンパクトシティのことが書かれていた。そこで、少し調べてみた。なかなかうまくいかないらしい。一か所に住宅地を集めると言ったって、移転費用はかかる訳で、計画的に半世紀位かけてやらないと完成しないだろう。

 

空き家天国解消法

 でも、そうした動きをしないことには、日本全国空き家天国になってしまう。提案であるが、どうせ、働く人も少なくなるだろうから、外国の若者夫婦に、家・土地はタダで差しあげるか貸すかして、日本へ来てもらい、働き手として活躍してもらったらどうだろうか。空き家解消、働き手確保、老後の面倒まで見てもらうとなったら、万々歳ではないだろうか。

       (つづく、・・・)