ミドさんのブログ

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フィリピンの魅力(15.子供がいても養子縁組)

親せき・家族仲良く暮らすフィリピン

 フィリピン人は家族が多い。祖父・祖母、父・母、子どもと三世代揃っているのが普通だ。そして、子どもも多い。3人、4人は普通であり、5,6人という家庭も多く、大家族で子どもの時から育ってきている。兄弟が多いということは、叔父・叔母も多いし、従妹も多いということになる。そして、誰と誰が家族か分からないほど、叔父・叔母、家族とも仲が良く一緒に暮らすなんてこともざらである。

 

子どもが多いのは年金?

 子どもが多いということは、親が楽をすることにもつながる。前にも書いた。一番大きい子供から、18歳で高校を卒業する(私が現地にいた頃は、高校卒業は16歳だった)と、街へ出て働き、仕送りを実家に始める。そのお金で他の兄弟は生活できるので、親がだんだん働かなくなる。そして、どんどん子供たちが上の兄弟から順番に仕送りを始めるので、生活が楽になって行くのだ。早く結婚した親たちは、40歳で老後の生活のような人たちもいた。フィリピン人は寿命が短いし、見た目も年老いている。こういた生活が原因かもしれない。子供がいるということは、親としては将来が約束されたも同然なのである。言葉は悪いが年金みたいなものだ。

 

日本の場合

 日本の場合、子どもがいない家庭、子どものできない家庭などでは養子縁組などが昔流行った。今では、日本では子供もも一人とか二人とかが多くなり、養子縁組できる子だくさんの家庭も少なくなり、なかなか成立しないらしく、最近はとんとそうした話は聞かない。子供のいないまま夫婦二人だけで老後を生活するなんて家庭は一杯ある。でも、昭和20年代、30年代は日本も子だくさんの家庭が多かった。私たちの小学校時代は、同じ小学校に兄弟揃って通うなんてことは普通のことだった。

 

子どもがいても養子縁組

 しかし、フィリピンになると事情が変わってくる。小さい時から大家族で育った親たち世代は、子どもを多く欲しがる。子供が少なかったりすると、子どもがいても養子縁組をするのである。子だくさんで育てられないという家庭ももちろんある。一方で養子縁組をしたいという家庭があるのだから、こうしたことが成立する社会環境にあるのだ。しかも養親にとっては、年金みたいな意味合いを持つので、経済的に余裕のある親は、子どもがいても養子縁組というのはあり得るのである。恐らく、子だくさんということは、経済的に余裕がある家庭ということになり、社会的なステータスも上がるのかもしれない。

 

建売住宅に住む一族郎党

 水商売で働く若い女の子の家庭に行ったことがある。この子が建売住宅を買ったのだ。すると、まず、田舎から母親や妹たちが引っ越してきて、一緒に住みだした。その後、叔父さんと言われる人、その子ども(従妹)も一緒に住みだしたのである。そして、そうした子どもたちは、その女の子の家から街の学校に通い出す。一人の女の子の稼ぎで、家族・親せきが住居・食事が保証されるのである。

 

建売住宅

 この家は二階のある一戸建てだったが、日本のような間仕切りが一切ない。住み付いてから、自分達で必要な間仕切りをするのである。当然、外構工事も一切ない。自分たちで塀を作り、タイルを張るというスタイルだった。お勝手も自分たちで作っていたような気がする。つまり入れ物だけを一軒家として売っているから、当然ながら値段も安い。当時のお金で百数十万だったように記憶する。

 

生活費の安いフィリピン

 もちろん、このような建売住宅ばかりではないと思う。もっと立派な建売もあるのだろうと思うが、家が数百万円で買える国なのである。一般的になんでもそうだが、質さえ問わなければ、日本の1/10の値段で買える国なのである。

 そういえば、当時現地にいた日本人の老後生活送りたい国のナンバーワンがタイ、そして二番目がフィリピンだった。その一番の理由は物価が安いことだった。今は、大分様相が変わってきているかもしれないが、フィリピンだけは、今でも、1,2位を争う存在のような気がしている。

    (つづく、・・・)