ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

フィリピンの魅力(40.フィリピンの鉄道)

フィリピンについて書いている理由

 フィリピンの国、住民の考え等など、色々知ってもらいたいと、このブログを書いている。というのも、帰任する時に、挨拶に行った事務次官の(大変失礼な言い方だが)おばさんに約束をしてきたからだ。日本に帰国したら、フィリピンのいいところを紹介しますと。そして、帰国後10年たって、2019年に「サラマッポ」という本を自費出版した。そして、昨年から自分のホームページやブログでフィリピンの話題を書き出した。

 

昔の日本の姿を思い出す

 日本では考えられないようなことが、フィリピンには一杯ある。その大きな理由が、貧困からきていることは確かだが、そういった生活を続けているがゆえに、家族思いであり、近所思いの人たちばかりだ。昭和生まれの私には、子どもの頃の日本と重なる。近所の子どもたちと学校から帰ると、ランドセルを投げだし、すぐ遊びだす。近所のおじさんやおばさんに叱られる。いたずらをしては、追い回される。懐かしい思い出だ。

 

国の土地に建てちゃった家は?

 テレビでもいろいろ報道されるが、鉄道のレールの上に家が建っていたり、公共の場に家が建っていたりする。物が置いてあるだけなら、どかせば、元通りになり、列車も通れる。しかし、そうした家はそうそう簡単には動かせない。日本なら、自治体や国が強制的に撤去することを求めるか、撤去してしまうかである。ところがフィリピンでは、自治体や国がお金を払って、移動してもらうのである。理屈は日本人では理解困難だが、真偽のほどはわからぬが、フィリピン人に聞いた話なので本当だろうと思うし、そうありなんとも思われる。

 

フィリピンの鉄道

 また、フィリピンには鉄道はあるにはあるが、殆ど発達していない。マニラと地方都市を結ぶ鉄道はあるものの、マニラ市内を走る電車というのは存在しない。日本でいえば、私鉄は皆無、山手線などもなし、東京から大都市を結ぶ幹線だけ、という実情である。そして、走る列車を見たが、非常にゆっくり走るのだ。走りながら飛び乗れば乗れる速さである。

 

ゆっくり走る鉄道

 これにはいろいろな理由がある。先ほど書いたようにか沿線に色々なものが置かれているので、鉄道が走るときには、これらを撤去しないと進めないという現実、更には、鉄道のレールが盗まれてしまうのだ。フィリピン人は非常に器用だ。車の修理なんてお手の物。中古品市場が発達しているのも、他国にはない現象だろう。なんでも直せてしまうのである。だから、レールをはずし、細断して持ち去るなんてお手の物だ。だからいつ脱線してもおかしくない。だからゆっくり走る。盗難をなくす方法を考えるのではなく、レールがない場合の対処法を考えて運航するのである。総てが万事こういった対処法を取るのがフィリピンである。

 だから、なんとなく人間臭くて、フィリピンが好きな理由でもある。

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フィリピンの鉄道(高架橋部、マニラ近郊路線図、MRT始発駅・・立派だが・・)

 

<ネットから、文章を抜粋、2015年の記事のようだ。>

『悲惨なフィリピンの鉄道事情

                              地球だより

 先日、国鉄の列車が脱線して、先頭車両がほとんど横転に近い状態になる大きな事故があった。現地のニュースによると、少なくとも80人が負傷したという。

 脱線の原因は線路の不具合とみられているが、その不具合の原因というのが、線路を固定する金具の盗難らしい。しかもこの盗難というのが日常的に行われていて、国鉄当局も把握しているが、予算の関係で線路全域に監視員を配置することもできず、発見したら修理するということ・・・。』

    (つづく・・・)