昔の日本(停電)
昔は、頻繁に停電があったそうである。日本でも、私が子どもの頃は結構停電があった。停電になると、昼間ならみんな外に出て、近所の人たちで「困ったわね」などと会話を交わしたものである。小売店をやっていた私の家では、ロウソクがこの時ばかりは爆発的に売れた。1時間や2時間は停電状態が続いたからだ。
2000年頃のフィリピン(停電)
私がフィリピンに赴任する2000年以前はフィリピンでもそういった状況だったようだが、私が赴任した頃には殆ど停電というものはなくなっていた。それでも年に一、二回はあったように記憶する。停電は、システムの問題だから、電気会社の回路の組み方、製品の良し悪しなどに起因するもので、段々安価で良いものが開発されると、貧困なフィリピンでもそうした機器を導入し、停電が少なくなったものと思われる。
2010年頃あった盗電
電気会社はそうした改良がなされる一方で、フィリピン国民はなかなか貧困から脱しきれないでいる。そうした理由から、盗電という社会現象が頻発していたのである。
詳細は、別項ですでに書いたような気がするので、ここでは割愛する。
プロパンガス
「ガス」と言えば、昔(子どもの頃)は、我が家でも、「プロパンガス」だった。あのダルマ型の背丈の小さいガスボンベである。それが、何時しか「LPガス」と書いてあるガスボンベに変わった。そして、こういったガスボンベは、お勝手の外側に設置され、ガスが出なくなったりすると、外に出て、これらのボンベをチェックしたりしていた。
室内にあるガスボンベ
赴任した当初、マニラのマンションに住んだが、何がビックリしたかと言えば、マンションの一室、即ち、DK(ダイニングキッチン)の食器洗い場の下にプロパンガスのボンベが置いてあったことだ。
日本では私は一軒家やアパートに住んだが、ガスボンベは全て外にあるというのが常識だと思っていたら、それが屋内に堂々とあるのである。
それでもガス爆発事故は皆無
これで事故が起きないのだろうかと思ったが、5年半の滞在中、そんな事故のニュースを聞いたためしはないので、これで良いのかもしれない。首都のマニラの住宅地に住んでもこの有様なので、恐らくマンションにガス配管をなどという発想はないのかもしれないし、都市ガスという発想もないのだろう。地中を深く掘りガス管を埋めるとなれば、それなりのコストがかかりそんなお金はこの国にはないのだろう。ただ、フィリピンは家族が多いので、常に家に誰かがいる状態が定常状態であるため、ガス漏れがあれば誰かが気付き、ガス爆発といった事故が未然に防げているのかもしれない。