ミドさんのブログ

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認知機能検査

認知機能検査のやり方

 高齢者の自動車免許更新に当たり、「認知機能検査」を受けてきた。既に受けられた方々は分かると思うが、知らない人のために簡単に紹介しておく。

 一定時間(1分くらい)、下記の絵柄(4枚1組になったもの)を見せられる。その時、検査官は、例えば、パターンc1の絵柄では、「これは楽器の琴です」というように、思い浮かべるためのヒントになる「楽器」という言葉と一緒に、絵柄の「琴」を記憶しやすいように説明をする。2番目は、「これは電気製品の電子レンジです」というように説明をし、4つの説明が終わると、次に2番目のシート、3番目、4番目と説明する。 

認知機能検査で使われた絵

一つに集中すると、他は忘れる

 そして、ここからがミソである。次に全く関係ないことをやらせるのだ。今回の我々の場合には、数字が並んでいる紙を取り出す。そこには1~9までの数字がランダムに並び、されにその列が10列位あったろうか。そして、その中の数字の、例えば、1と3に斜線を引くという作業を一定時間内にやらせるのである。そして、次に、同じような数字が書いてある別の紙の、今度は、5と6と9に斜線を引くように求める。この辺りまでくると最初に提示された絵柄のことなどどこかへ吹き飛ぶ。それが目的の数字消し作業である。

 

結果は?

 そして、いよいよ本番。まっさらの紙に、1~16番の数字が書かれ、一定時間内に「さっき覚えた絵柄をかけ」と指示される。「琴、ドライバー、椅子、鍋、・・・」などと書き出すが思い出せない。半分しか思い出せなかった。すると、今度は次の紙に、ヒントが書いてある。例えば、「楽器」「家具」「台所」・・・と書いてあるので、思い出しやすく「琴」「椅子」「鍋」・・・というように思い出す。一つだけ思い出せなかったが殆ど思い出せた。

 これで検査は終了である。試験官が採点をして、100点~36点までの人は次に2時間の高齢者講習を受けることになる。一方35点以下の方は、次に進むには、認知症の検査を病院で受け、診断書が必要になるという仕組みだ。

認知機能検査結果

認知症とは?

 前日だったか、前々日だったか、90歳以上のドライバーの車が歩道を暴走し一人を死なせ、何人かがけがをした事故があったばかりで、このドライバーは認知機能検査で問題がなかったと報道されていた。そこで試験官に聞いてみた。「私の場合は一つだけ思い出せなかったのですが、一杯思い出せないという人がいるんですか?」。すると、「一つの絵柄しか思い出せなかった方がおりましたよ」と言う。なるほど認知症とはそういうものか、と改めて検査の重要性が分かった。

 

あっちでも大声、こっちでも大声

 高齢者が集まった試験会場は、非常にうるさいことに気付いた。あっちでも、こっちでも、若い事務員が大声で高齢者に聞いたり確認したりしているのだ。私も耳が遠いが、それにしても、その聞き方が気になった。文章では言い表せないが、いかにも面倒くさい、このおじいさん、しょうがないわね、と言わんばかりに大声を張り上げているのである。

 孫世代なのだから、少しは高齢者に敬意を払い、少しは優しく大声で話せないもんかと・・・。