経験豊富な駐ウクライナ大使
昨日のプライムニュースは凄かった。こんなことを報道して良いのか、と思うような事が沢山あった。まず前半は、駐ウクライナ大使を迎えてのインタビューである。
唯一、大使の言葉で印象に残ったのは、ウクライナ支援に日本が参加したことの意義だった。余りそうした視点から眺めないモノだが、世界を俯瞰するという見方の重要性を認識した。つまり、ヨーロッパではない遠い極東に位置する日本が、ウクライナ支援をしているという事実。その意味の重大さを知っているからこそ、ゼレンスキー大統領の電撃訪問になったという話。つまりグローバルな問題に格上げしている事実である。
ウクライナへの日本支援の意味
だから、ゼレンスキー大統領の電撃訪問の意義は大きかった。日本人が想像するより、ウクライナ人は日本の支援を歓迎していると言うことらしい。EC各国は、ヨーロッパに行ってみれば分るが、隣の国と言っても、日本だったら他県に行くようなモノ。それを考えて見れば、10時間以上の飛行機に乗らなければ行けない日本は、”遠い” 友達なのである。その感謝を直接伝えたかったことも大統領訪問の大きな理由であろう。
G7での、米のF-16供与認可声明
そして、後半のF16戦闘機供与に関する話題が更に凄かった。
F-16戦闘機の能力の話から戦い方の話、戦闘機連合の国々、その保有数など詳細にわたって説明された。説明したのは、元空将と元陸将の二人。それぞれのデータは一般的に公表されているものとの説明だったが、我々にもよく分るような説明だった。
最新戦闘機の戦闘能力
そうした説明に、更に司会者が「よく分らないので、我々が分るように説明を」と振られると振り方がうまいのか、事情をよく知っている二人なので微に入り細に入り説明を続ける。ウクライナ現地戦況では、現在最新編成旅団の駐在位置やら今後の攻撃方向
なども「私だったら」という条件付きだったが、分りやすく理路整然と説明していた。
今回のブログを書くに当たって、再度見てみようと思い ”TVer” で見てみたら、一番ポイントになる戦況説明がそっくり抜けていた。それだけ機密性があったのだろうか。
現在のウクライナ戦況と今後の狙い
恐らく、余りに細かい機微に触れた説明だったので、関係者が削除したのかもしれない。それほど、(一般的に公表されているモノとは言いながら)ウクライナにとっては触れて欲しくない情報だったのだろう。一般の戦略コメンテーターが言うのなら良いが、元自衛官幹部となれば、それなりの問題もあると思われる。
メデァもフリップを作る段階で、どこまで話して貰うかを決めて進めてほしいものである。何でも聞き出せればマスコミの手柄ではないだろう。日本の国益、ウクライナの国益に反するモノだから。