カラオケの日
昨日は、2週間に一回のカラオケの日だった。私を筆頭に70代の7人が集うカラオケである。年寄りの人たちのカラオケというのは面白い。
隣町のカラオケショップまで電車に乗っていく。6人の仲間は、地域での現職役員と元役員の連中で作った酒好き老人。駅に到着すると、カラオケの前にまず買い物。飲んだり食べたりするモノの買い出しから始まる。
食べ物は食事(夕食)とつまみ類、そして酒。酒は、各自好きな缶を2本選ぶ。ビールだったり、日本酒、酎ハイ、ウイスキーハイなどまちまち。そして最後に買うのが、日本酒4合瓶。
まず、雑談に半分
いよいよカラオケショップである。いつものちょっと太めの感じのいい受付のお姉さんと冗談を交わしながら部屋に入る。何となく全員の席順が決まっている。
ここまで3,40分だから、夕方17時前である。ここから20時までのカラオケ時間だ。ところが、まず、歌そっちのけで食事をしながらの話から始まる。地域の話や地域の人たちの話で盛り上がる。女性には失礼ながら、人の悪口などは殆ど出ないのも、男連中の話の特徴。
黙っているとこれが永遠に続く。役員経験者だけに、色々な地域問題での問題提起も多い。1時間以上過ぎたあたりから「そろそろカラオケにしようか。」の誰かの言葉で全員我に返る。
そして、課題曲
そして、まず、課題曲から始まるのである。課題曲は、6人のメンバーが、順番にそれぞれ好きな歌を指定するのだ。今月と来月は、BEGINの「島人ぬ宝(しまんちゅう ぬ たから)」である。
聞いたことのない歌もたまに指定されることもあるが、70年も人生生きてくると少しは聞いたことのある歌ばかりである。
まずは、メロディを覚えることから始まる。そして、知っている人が歌うのを真似て歌い出す。歌詞と五線譜の入ったコピーをネットで購入し、持ってくる者も。
始まって2時間、やっと・・・
そして1時間もそれをやると、後は、好きな歌を歌う時間である。最近この会で流行っている歌がある。メンバーの1人が ”若いときに歌った曲” として、持ち込まれた歌だ。1人は、”村下 孝蔵”。「初恋」「踊り子」など聞いたことはあるが歌のタイトルは知らないモノばかり。でも、しっとりと心に収まる歌ばかりである。そして、2人目が、”あさみ ちゆき”。どちらの曲も、叙情的でフォークソングの心を歌謡曲のメロディに乗せたような曲。
新宿二丁目七番地
こういう住所があるかどうかは分らない。でも、カラオケ曲の映像に出てくる新橋駅、その駅周辺の映像は、懐かしいモノばかりだ。会社へ入社して5年、東京転勤になった。そして仕事の都合で、よく降りた新橋駅。確かにガード下に靴磨きのおばさんもいた。その映像に出てくる ”あさみちゆき” も、飛びっきりの美人ではないけれど、憎めない顔の、ちょっとした美人。すっかりファンになった。
カラオケでの趣味も変わる!
帰りも電車で一駅。20時に終わると、電車が20時30分頃。駅で20分以上の待ち時間。そこで、駅の待合場所(2階)で椅子に座り雑談となる。雑談に夢中になり、この前は1階ホームに来た電車に気付かず乗り過ごしたことがあった。
カラオケの趣味も変わってきた。まず、仲間と集まり雑談することが一番楽しくなった。そして二番目が、仲間の歌を聴くこと。そして三番目が自分で歌うことである。
4,5年前は、自分で歌うことが一番と言うより、唯一のカラオケの楽しみだった記憶がある。変われば変わるものである。でも、割り勘の3千円には代えられない。