農地パトロール
前回に引き続き、農業の話しである。昨日の17日耕作放棄地の調査を行なった。下記の写真は、放棄地状態を撮った写真である。今の時期夏草が繁茂する時期なので、特に酷いが、この写真のような状態になる。元々、畑か田んぼとして耕作していた農地である。この場所は大分前から放置されていた場所だが、1年もすれば背の高さまで草が伸び、2年たてば蔦が生え、草に絡まり、3、5年もすれば、この写真と同じような状態になる。
農地の減少
昨日のパトロールで、この農地は“非農地化”しようという話になった。つまり農地ではなくなるのである。これでまた農地が減った。なぜ、この写真を載せたかというと、昨年「放棄地解消作業」をする事になり、見事、「放棄地⇒耕作地」に変わった農地がこの西隣(つまり、この写真で奥の少し黄色味かかった農地)にあったのである。
放棄地⇒耕作地
昨年の11/28のこのブログ記事で放棄地解消記事を載せた。その時の写真が下記。
地域の農業委員、推進委員で作業し解消した農地である。
農地を守る
隣の農地を見て驚いた。昨年秋に皆で作業した農地に稲が実っているのである。その写真がこれ。見事に生まれ変わった。
放棄地を耕作地に変えるのは容易ではない。自分の土地なら自分の意思でいくらでも自由に変えることが出来る。しかし、数々の問題がある。
課題山積
まずは、①放棄地を耕作地に変えても耕作する人がいるのかどうか ②農地所有者が耕作地に変えて人に貸す了解をするかどうか ③耕作地に変える作業を無償でする人がいるか、というような問題がある。
これらを一つ一つ解消する必要がある。①は、この地域を管掌する農業委員が大農家で、耕作地に変わったら耕作しても良いと言う話になった。②は、お金を出さず耕作地に変えてくれるなら貸しても良いという同意が得られた。③は、この地域を管掌する農業委員、推進委員5名で、耕作地に変える作業をすることになった。
蘇る農地
特に③は実作業を伴うことより、手作業だけでは出来ず、機械が必要になる。機械は前述の大農家の持っている機械を無償で使わせてもらい、上のような整地を実施。そして、こうした経緯を経て、耕作地に蘇ったのである。
農業委員の役目は ”農地を守る” 。しかし、言うのは簡単だ。仮にお金をかけて綺麗に整地しても、その農地を使う人がいなければ農地を守ることにはならない。先祖から受け継いだ農地があっても、借りてくれる人がいるかいないか分らないのに、お金を投資して整地する気にはなれないし、そんなお金もない。それぞれの理由で、なかなか放棄地は減らず、農地が縮小するばかりである。でも、、、。
今日も、農業委員は奮闘する。