ミドさんのブログ

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ミャンマー人、難民申請

今回は、マスコミの報道姿勢について書いてみたい。

 

ミャンマー人の難民申請

 サッカーワールドカップアジア2次予選のため来日していたミャンマー代表の選手の1人が、帰国間際に、帰国せず難民申請するというニュースが流れた。この選手は先月行われた日本戦でミャンマー軍への抗議の意思を示す3本の指を立てたことでもニュースになった。その後、在日ミャンマー人などから、帰国しては危険だと、日本に残ることを説得されていただが、悩みに悩み、帰国寸前で思いとどまり、難民申請することになったようだ。

 

周庭(アグネス・チョウ)さん釈放

 香港で政府に抗議する未許可デモを組織するなどした罪で禁錮10カ月の実刑判決を受けた民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)さんが12日刑期を終えて香港北西部の女性刑務所から釈放された。逮捕前は、マスコミに対し堂々と自説を展開し話していた彼女だったが、釈放後のマスコミから差し出されたマイクに一言も言わず自宅にこもった。一体、彼女は、どうしてしまったのか、と疑問詞した視聴者もいたと思われる。

 

体制に反対する人々

 台湾も同様である。こうした体制に反対する人々の思いは理解できる。

かって、我々が学生時代、学生運動が盛んだった。当時の社会に対し、反旗を翻した学生たちがいた。しかし、今度のミャンマーや香港は、そうした運動とは大きく異なる。我々のように、民主主義社会が当たり前で育った人たちには、理解できるようで真意は分からないような奥深い反対運動なのである。民主化とは真逆の思想に対する運動だからである。

 

体制に賛成する人たち

 しかし、体制に反対する人がいての運動であるから、当然、賛成する人がいる。ミャンマーならクーデターを起こした軍部であり、香港なら、一国二制度を堅持する約束でイギリスから返還された香港をその約束を破り、共産党主導の制度に統一しようとする中国政府である。そこで問題になると思われるのは、そこにいる体制に賛成している民衆である。マスコミは事件を伝えたいがために、冒頭のミャンマーの選手や香港の可愛い周庭さんを取り上げるが、そうした人たちに反対する、つまり、体制派の国民の意見は取り上げないのである。

 

マスコミの取材姿勢

 こうした国に反対せず住んでいる多くの体制派の人たちは、どう思っているのだろうか、と不思議でならない。自分の身に危険が及ぶかもしれないと思い、だんまりを決めている人たちなんだろうか、という疑問である。民主主義下で育った人間にとって、一番分からないところでもある。思うに、ダンマリ派だけではないはずと思っている。

 ミャンマーにおいては、心底、軍政下での社会がいいと思っている民衆がおり、香港では、中国政府による社会主義下の社会が本当に良いと思っている民衆がいるはずである。そうした民衆の声は報道されない。そうした声を聞いたり、映像を撮ったりすることは難しいのだろうか。民主主義下に育った我々は、民主主義を善、それ以外を悪と決め、悪(国家)に対する善(反対する民衆)という形で報道する。「国家対民衆」の対立ではなく、「民衆対民衆」の対立軸として議論・報道すべきではないのか。また、そこを掘り下げるのがマスコミの役目ではないのだろうか。表面的な事件だけを取り上げニュースとして投げかけるなら、週刊誌の記事と同じである。

              (次回へつづく)