ミドさんのブログ

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寅さん

男はつらいよ、第一作目放送

 今は亡き、渥美 清 主演のあの「寅さん」、”男はつらいよ” の映画である。この映画は、劇場の映画としてみたことはなかったと思う。一昨日の土曜日18:30何気なくチャンネルを回したら、ではなく、ボタンを押したら、この映画シリーズの第一回目を放送する番組だった。そして、映画の前に、原作・監督の山田洋二氏がゲストに出て、この映画の始まりについて色々解説をしていた。

 

テレビ放送から始まった

 もともと、テレビ放映をしていたそうで、昭和40年代前半だったらしい。そして、テレビ番組のシリーズ(20回以上)が終わる最後の放映で、寅さんが死んでしまうという設定になっていた。そうしたら、人気が出ていたこの番組の視聴者から、なぜ「寅さん」を殺すと大ブーイングが起きた。そこで、終わってしまったテレビ番組を、今さら生き返らせるわけにもいかないと考え、映画にしてもう一度復活させればいいと考え、映画会社の幹部を説得して、映画シリーズとして復活したとのことだった。

 

50周年記念

 1969年に第一回目が始まり、そして、50年目を迎えた令和元年(2019年)、テレビ放映版として放映した。この途中の令和2年頃から私は見始めたことになる。以前から「寅さん」という愛称も知っていたし、「男はつらいよ」という映画があることも知ってはいた。年二回の映画だったということで、全48回だから、24年間続いていたことになる。私が会社員になったのが1970年の22歳。そして24年間と言えば、46歳。正に、会社員として新入社員から脂の乗り切った40代半ば、なるほどと分かった。なぜ映画を視なかったのか? 映画に興味を持つこともないほど、仕事、仕事の毎日だったのである。

 

寅さん本領発揮

 土曜日夜と言えば、演歌番組「人生歌がある」である。夜、19時からのこの番組を視るべくスタンバイして、あちこちチャンネルを動かしているうちに、「寅さん」に目が留まった。そして、50周年記念番組となった、昨年、演歌番組と寅さんを同時に両方視る羽目になった。

 「男はつらいよ」は、番組中、何度も泣かされるが、一昨日の土曜日に放映された第一回目(第一作目)では、三度泣かされた。長い間、家を飛び出していた「寅さん」が、葛飾柴又の団子やに戻ってくる。今は亡き父親とけんかして家を飛び出し、しばらくぶりに帰って来たのにもかかわらず、そこで家を守り続けてきたおじちゃん、おばちゃん、そして妹さくらを尻目に、主(あるじ)面して、大見えを切るところが「寅さん」の魅力である。そして、さくらの見合いに同席しては大騒動を引き起こし、これから先の、この映画の行く末を暗示させる番組となっている。さくら演じる、倍賞千恵子が抜群に綺麗である。

 

掛け持ちチャンネル再開

 江戸っ子気性と言えなくもないが、気っ風がいいとはちょっと違った威勢のよさを感じる。そして、子どもみたいな純真さである。昭和45年以降の昭和末期。仕事、仕事と活気があった時代である。どうやって業績を伸ばし、世界に打って出るかという仕事一辺倒の時代に、損得を考えない純真な「寅さん」は、時代の反逆児でもある。

 令和元年と同じように、このシリーズがまた始まるらしい。これで、当分、土曜の夜は「掛け持ちチャンネル」で忙しくなる。

      (つづく、・・・)