ミドさんのブログ

日頃思いつくことを書いてます

世界おもしろ昔のはなし(82)

 フィリピンの歓楽街にも飽き、料理に目覚めた私、一石三鳥を狙った弁当作りに挑戦である。

 

昼食弁当作りと料理への目覚め

 休日の土曜日、日曜日などは、それからの一週間弁当に入れてゆく定番料理を作るのが楽しみになった。切干大根、ヒジキ、うの花、ポテトサラダといった簡単なチョッとしたおかずを作り、冷凍にして置き、朝、解凍して弁当のおかずの一品に添えるのだ。

 毎回、日本に帰国する度に、料理の本を購入してフィリピンに戻った。女房からは、不思議がられたが、食べ物の本は、綺麗で、見ているだけでも、心が安らかになり、作る時の事を考えていると、本当に楽しいのである。5年半のフィリピン生活で、もっとも変わったのが、「料理」の楽しさを知った、と言うことだろう。

 1年、2年と料理と格闘してゆくうちに、フィリピンにいる日本人の主婦と料理談義が出来るまでになり、若い主婦などには、調理方法などを教えられるまでになったのである。それもそうである。毎日、朝食、弁当(昼食)、夕食と3食を5年も作って来たのである。完全に趣味となり、自分なりに腕が上がったと思っている。

 

飯の保管

 まず、ご飯作りである。即ち、電気釜で白いご飯を炊くのである。フィリピンに行ってからか、その前からか、夕飯には、白いご飯は食べていなかったので、朝食と昼のお弁当に必要な分だけの白いご飯があれば良いのだ。2合も炊けば十分であるが、面倒なので、電気釜で炊ける限界まで炊き、暖かい内に1回分(約6斥)づつ小分けにし、ラップで包み冷凍しておくのだ。この方法も、帰国して息子夫婦のところへ行く機会があった。その時、嫁が、タッパに入れて冷凍しているのを見て、なるほど、これならラップを使わなくて済む。ラップが無駄にならない、いい方法だと納得した。その当時は気づかず、ラップを使っては捨てると言う無駄をやっていた。

 

フィリピンでのコメ(米)

 コメは、フィリピンではいくつもの種類があった。短粒米で、フィリピン国内で日本米として作られている米、5kg位の袋詰めを、日本食材店で買ってきて使った。日本で食べているお米とは違うもののそれ程遜色も無く美味しく食べられた。しかし、ある時、日本からの出張者が、地元の有名お米だと、2kg位の新米の袋をお土産として持ってきてくれた時は、流石に味は格別で美味しかった。

 前にも書いたかもしれないが、フィリピンには、コメ専門店があり、いろいろな種類のお米を量り売りしてくれるのである。まとまったお金のないフィリピン人には、この方が良いのだ。

 白いご飯を冷凍にする時は、炊きあがったものを直ぐにラップに包んで冷凍に、が鉄則。これを少しでも保温や冷ましてから、冷凍にしてしまうと、電子レンジで戻した時の「炊きあがり感」が損なわれるのである。手を火傷しそうになるのを我慢して包むのが重要である。

 

味噌汁

 ともかく、味噌汁は毎日作った。美味しい味噌汁を作るのが難しいが、具の煮え方、味噌の香ばしさの程良い加減がなかなかつかめなかった。日本のように味噌の種類も豊富でなかったから止むを得ないのかもしれない。コツは、味噌を入れてからは、火を落として保温状態にするのが、コツかもしれない。後は、アクをよく取るということであるが、火を落とすタイミングで、アクの出方が極端に異なる。要は、アクを出さないようにすることだった。

 

野菜炒め

 おかずは、色々作るものがあるが、まず、定番の野菜炒めから入った。これは、シャキッと仕上げるのが最後まで出来なかった。これには原因があった。コンドミの厨房設備には、保安上卓上電気コンロしかなく、火力が弱い為だった。水気が急速に飛ばないため、野菜が煮上がってしまい、硬くシャキッと仕上がらないのだ。そこで、卓上カセットフーを買ってきて料理に使った。火力は、多少改善されたものの、それでも火力が弱く、野菜を煮ないで炒めるというのが難しかった。勿論これは野菜炒めの時であって、中華丼等の時は、正に、野菜を煮る必要がある。料理によって調理方法が異なるので注意を要する。理屈が分かってくると、何時かシャキッとした野菜炒めを作ってやるぞと思ったものだった。

      (つづく、・・・)